終活の柱は「婚活」…スピード離婚した61歳リポーターの決意「このままではいかん」

婚活中だという菊田あや子さん【写真:ENCOUNT編集部】
婚活中だという菊田あや子さん【写真:ENCOUNT編集部】

「適齢期は50代から」医療、介護、相続、保険、葬式、墓も解説

 ただ、何から始めていいかわからないという人も多い。そこで本書では、終活は認知症になる前に始め、「適齢期は50代から」としたうえで、具体的に「もしものときのために準備をしておくこと」で医療、介護、相続、保険、葬式、墓について説明する。たとえば医療では、「病気の告知」や「延命治療」、介護なら「入所する施設・費用」など、また葬式や墓、相続などの考えや希望をまとめておくことを勧める。それらの情報に加えて、自分の人生を振り返って記入する「エンディングノート」の作成と、身の回りの不要なものを捨てる「生前整理(断捨離)」を終活の入り口とし、そのコツなども紹介する。

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「最後の段取りさえ決めてしまえば心配ないし、家族も困らない。あとは、後悔なく、自分らしく生き切るために、行きたかった旅行とかやりたかったことをエンジョイする。あるいは足腰が悪かったらお散歩を始めるとか、物忘れが多かったらドリルをやるとか。そうすれば、朽ちてヨレヨレになったりしない。ずっと元気で命を終えたいじゃないって言いたいんです」

 自身が実践している「残る人生のモチベーションを上げる12の方法」も紹介。「身の回りには好きなものだけを置く」「一日に何度も鏡を見る」「独善的にならず、周りを学びとする」など、普通の生活にも活かせそうなアドバイスも多く、読むだけでモチベーションが上がりそうだ。

 2009年に週刊誌のコラムで誕生したといわれる「終活」の言葉だが、この10年の間に東日本大震災や新型コロナウイルスの蔓延など死を身近に感じる出来事が続き、「新型コロナで亡くなった志村けんさんや岡江久美子さんのように、誰にいつ、何が起きるかわからない」状況で終活の認知度は上昇している。

 こうしたなかで、「気軽に読んでもらって、終活やっておいたほうがいいかなと気づいてもらえたらいい」と自著を語る菊田さん。本のタイトルは自身の発案で「出版社(の会議)でも一発で通り、表紙の写真も自撮りなんです」と本づくりもエンジョイしている。

 本のほか、講演会の話や健康雑誌の取材なども急増中。「あとはテレビでも発信したいですね。NHKの『あさイチ』『シブ5時』にも出たいって、記事に書いておいてください」。

 そんな菊田さんの終活の柱は、「婚活」。実は、母親の介護中に一度結婚しながら約半年でスピード離婚した経歴を持つが、本書で「この先の人生は心を許し合えるすてきなパートナーと穏やかに安心して歩いていきたい」と決意表明も。その後の進捗状況を聞くと……。「全然いない! 鋭意努力中ですが、どうやったら出会えるんでしょう。コロナだけど、何とか人と交わるようにしないと、世界も広がらない。このままではいかん、という感じですね。どなたか周りにいません? バツとか死別とか未婚とか…」。

 充実した終活のために、どこまでも前向きで元気な菊田さん。その勢いに背中を押され、少し後輩の記者も終活にハマりそうだ。

□菊田あや子(きくた・あやこ)1959年11月4日、山口県下関市生まれ。本名:菊田紋子。日本大学芸術学部放送学科在学中の80年、ラジオ関東(現・ラジオ日本)のオーディションに合格しラジオ番組の司会に。25歳でワイドショー「ルックルックこんにちは」(日本テレビ系)、30歳で「モーニングEye」(TBS系)にリポーターとして抜擢され、主に食レポで活躍した。2015年9月、交際3か月で結婚も半年で離婚。17~18年、新潟放送の情報番組「なじラテ。」でメインMCを務めた。

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