【私の宝物】雅楽師・東儀秀樹の宝物は思い出詰まったクラシックカーAC・ACE、ギブソンのギター、絵の具
ギブソンのエレキギターはかわいがってくれた伯父との思い出の品
高校1年のとき、伯父に買ってもらった、ギブソンのエレキギターも愛着がある。
「子どもの頃から音楽が好きで、中学生になると友達とバンドを組んでいました。高校に合格したらエレキギターを買っていい、と言われ、ちょうど米国に出張する伯父に、それまで貯めてきた貯金を全部託したんです。そうしたら、わざわざ専門家に会って選んでくれました」
帰国した伯父を飛行場に迎えに行くと、伯父はギブソンのロゴマークの付いたギターケースを提げていた。「秀樹君は音楽に向いているようだから」と、プロのギタリストも憧れるギブソンの新品のエレキギターを買ってきてくれたのだ。
「まさか、と目を疑いました。僕が渡した金額じゃ買えなかったはずなので、自分のお金をプラスして買ってきてくれたのだと思います。うれしかったですね。でも、当時の自分の腕のレベルでは恥ずかしく、ロゴに黒いテープを貼って隠したりしていました(笑)」
後に東儀さんが音楽家としてCDデビューすると、「あのとき、私が良いギターを買ってきたからだな」と喜んでいたという。
「その伯父も6、7年前に他界しました。伯父が買ってくれたエレキギターは、今となってはビンテージものですが、ライブのシチュエーションなどによっては今も使っていますよ」
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一番の宝物は東儀さん自身の中に…!?