【愛車拝見】ハーレーとトヨタ車愛する俳優・渡辺裕之のポリシーは「車は一国一城の主になってから」
車は「遊びで持つものじゃない」と思っていた
免許をとったのは高校生のときです。いとこに借りたカワサキ・マッハIIIに乗ったり、家で商用に乗っていたニッサンのサニーバンを借りて、楽器を積んで運んだりしていました。当時からアマチュアでバンド活動をしていましたから。高校卒業後、茨城の水戸から東京の大学に進み、バイトして初めて新車で買ったバイクがホンダ・ホークII。学校やバイト先に行くのに、足として乗っていましたね。
24歳のときにヤマハ・TX650をカスタムして、コメットのサイドカーのコピーを付けて乗っていました。当時はまだバイクしか持っていなかったから、雨でも雪でもバイク。冬は寒さしのぎに、お腹のところに新聞紙を畳んで入れたり、信号待ちのときはかじかんだ手を、手袋をはめたままエンジンにあてて温めたりしてね。若い頃は平気でしたけど、今はとてもできません(笑)。
でも、ロケはバイクではいけないから、32歳のとき、初めて車(普通自動車)を買いました。ホンダのレジェンドです。それから三菱パジェロ、メルセデスベンツ・300CE(ローテック製コンプリート)、シボレー・アストロで、そのあとはトヨタ。スタイリッシュな車が好きで、タイヤを換えたり、エアロパーツを付けたりしていましたけど、38歳で結婚して家族が増えるにつれ、乗り心地のいい、便利でラグジュアリーな車が良くなりましたね。
車を買ったのが32歳と遅かったのは、若い頃は、車は一国一城の主になるまで持っちゃいけない、みたいな気持ちがあったんですよね。実家がカメラ屋をやってたから、両親を見て、“商売をやって、家庭をもって、必要になってからもつものだ”みたいな。遊びで持つものじゃない、と。バイクもそうですけど、僕にとって車はスタイリングや走りを楽しむ遊びの道具であると同時に、仕事の足として毎日使う実用車でもあるんです。