【愛車拝見】バイオリニスト・古澤巖は車の好みもクラシック 現在はタイプ2のワーゲンバスがお気に入り

バイオリンと社交ダンスの競演番組「Dの旋律~ダンスと映画と音楽と~」(テレビ東京)でナビゲーターをこの4月から務めている古澤巖さん(61)は、“神の手”を持つといわれる世界的バイオリニストだが、クラシックカーが大好きで複数台所有し、昔はカスタムに凝った時期もあったという。4年前からはレースにも出場しているほどの車好きの古澤さんに、クラシックカーやレースへの熱い思いを聞いた。

クラシックカーを熱烈に愛する古澤巖さん【写真:山口比佐夫】
クラシックカーを熱烈に愛する古澤巖さん【写真:山口比佐夫】

昔の車は「博物館に飾るような美しい芸術工芸品」

 バイオリンと社交ダンスの競演番組「Dの旋律~ダンスと映画と音楽と~」(テレビ東京)でナビゲーターをこの4月から務めている古澤巖さん(61)は、“神の手”を持つといわれる世界的バイオリニストだが、クラシックカーが大好きで複数台所有し、昔はカスタムに凝った時期もあったという。4年前からはレースにも出場しているほどの車好きの古澤さんに、クラシックカーやレースへの熱い思いを聞いた。(取材・文=中野裕子)

 昔の車を集めるようになったのは6年ぐらい前からです。世界有数の車のコレクターといわれるファッション・デザイナーのラルフ・ローレンが、自分のコレクションのミニチュアカーの展示・販売を表参道のショップでやったんです。僕はそこで、彼のお気に入りのメルセデス・ベンツSSKコント・トロッシのミニカーを買いました。ホンモノは1932年に設計されたレースカーで、世界に1台。ミニチュアだって1個しか売ってなくて、そこそこの普通車が1台買えるくらいの値段なんですよ! 高かったけど本当にステキでね。車の好みはみんなそれぞれだと思いますが、僕は昔の車。その魅力にもっと触れたい、と思い集めるようになりました。昔の車の魅力って造形美だと思うんです。博物館に飾るような芸術工芸品。関東近県でコンサートをするときは、そんな美しい車で会場に入って展示し、僕のイメージシンボルとしてお客様にも楽しんでもらっています。

 今、所有しているのは先ほどミニチュアを買ったコント・トロッシの元となった28年SSKのレプリカ、世界に2台しかない55年のメルセデス・ベンツ300SLRのレプリカ、ジャガー XKSSのレプリカ、カウンタックウルフのレプリカ……レプリカの宝庫なんです(笑)。ホンモノは怖くて乗れないけど、レプリカなら多少傷がついても気にならないし、雨漏りしないし、エアコンが付いていますか(笑)。レプリカだってホンモノを買うぐらいの値段なので、それでも買おうというのは、僕のような相当な物好きか、「ホンモノだ!」と言い張って乗っているかのどちらかでしょうね(笑)。

 大きいのは53年式キャデラック・エルドラド、よく乗っているのはカルマンギア56年式、そして今、一番、ガレージに置いておくと「ありがたいな」と思うのは、先月、福岡から運んできたばかりのワーゲンバス(タイプ2)。この車は最高! 僕はサーフィンが趣味だから、ロングのサーフボードが車内に積めて便利。人数も乗れる。修理費が安いし、1200ccだから環境にもやさしい。見た目も愛嬌(あいきょう)があってかわいいでしょ。59年式で、59年は僕の生まれた年だ、というのも縁、出会いでしたね。どんなに魅力的だと思っても、縁がなければ手に入らないものですから。

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