新日本ではIWGPインターコンチネンタル王座が新設され、アメリカで初代王者が決定。5月15日、トーナメント決勝で矢野通を破ったMVPが新しいベルトを巻いた。26日の後楽園では、内藤哲也＆裕次郎（高橋裕二郎）の「NO　LIMIT」が分裂。6・10後楽園では、飯伏が「ベスト・オブ・ザ・スーパージュニア」初優勝。勢いに乗った飯伏は6・18大阪でデヴィットを破り、IWGPジュニアヘビー級王座を奪取した。

　鈴木から防衛後、ヨーロッパ遠征でGHCヘビー級王座を3日間連続で守り、V14の最多記録を打ち立てた杉浦だが、NOAH7・10有明コロシアムで潮崎豪に敗れ、遂に陥落。7・23大阪では“絶対王者”小橋建太が新王者・潮崎とのタッグで1年7か月ぶりに復帰した。

　8月27日、日本武道館にて新日本＆全日本＆NOAHの合同興行、東日本大震災復興チャリティープロレス「ALL　TOGETHER」が実現、超満員の観衆を集めた。メインではIWGPヘビー級王者・棚橋、三冠ヘビー級王者・諏訪魔、GHCヘビー級王者・潮崎による夢のチャンピオントリオが結成され、中邑（この年「G1クライマックス」初優勝）＆KENSO＆杉浦組を相手にトリプルドロップキックを敢行、最後は棚橋がハイフライフローを決めてKENSOからフォール勝ちを奪ってみせた。復帰間もない小橋は、武藤とのタッグで飯塚高史＆矢野組と対戦。武藤＆小橋によるムーンサルトプレスの競演が見られた。この日、両国ではアントニオ猪木のIGFが開催。藤田和之がジェロム・レ・バンナに敗れ、小川直也が澤田敦士から勝利した。

　全日本の小島が9月19日、古巣・新日本への復帰を発表。10・10両国で再入団第1戦を行い、盟友・天山広吉に勝利。この大会ではG1準優勝の内藤哲也がIWGPヘビー級王座初挑戦も、棚橋に敗れ初戴冠はならなかった。また、ZERO1の田中将斗がMVPを破り、IWGPインターコンチネンタル王座を奪取、第2代王者となった。

　全日本10・23両国では秋山準が諏訪魔を破り三冠ヘビー級王座を初戴冠。アイドルグループ、ももいろクローバーZをグレートクローバーZとして従えたグレート・ムタだが、メキシコAAAのダーク・オズ＆ダーク・クエルボ組に敗れ世界タッグ王座から陥落してしまう。さらに、アジアタッグ王座が真田＆征矢組から大日本の関本＆岡林組に再移動、世界ジュニアヘビー級王座がKAIからオメガに移り、全日本管理の全タイトルが他団体に流出する異常事態となった。

　11月9日、ZERO1の後楽園で大地がデビュー70戦目でタッグマッチながら自力初勝利。藤田峰雄とのコンビでフジタ“Jr”ハヤト＆横山佳和組と対戦し、横山からSTFでギブアップを奪ってみせた。同大会ではランジェリー武藤としても活躍した澤宗紀が日高郁人とのシングルマッチで引退、その後、“一般人”となった。

　この年、女子プロレスのスターダムが1・23新木場で旗揚げ。7月24日に後楽園ホールに進出し、高橋奈苗がワールド・オブ・スターダム王者、グラビア界からプロレス入りの愛川ゆず季がワンダー・オブ・スターダム王者となった。さらに、里村のセンダイガールズプロレスリング（仙女）が旗揚げから5年で後楽園初進出。10月27日、他団体を巻き込む団体対抗トーナメントを実現させ、最後はスターダムを破り仙女が優勝。仙女の花月、スターダムの世IV虎らが活躍し、女子プロレスの未来を見せつけた。（文中敬称略）