好評放送中のスーパー戦隊シリーズ「機界戦隊ゼンカイジャー」（テレビ朝日、日曜午前9時30分～）は、これまでの枠を超えた型破りで痛快なストーリーだ。主役の人間1人とロボット4体という常識を覆す斬新なフォーメーションにもかかわらず、不思議と懐かしさを感じ、スーパー戦隊シリーズの45作目を迎えた歴史の厚みを後世に伝えようとする敬意がダイレクトに伝わってくる。またストーリーが進むに連れ、新たな人間キャストも加わり、ヒーローたちと交わることで一緒に成長していく。今後の展開が楽しみになってきたところで主役の五色田介人（ごしきだ・かいと）を演じる駒木根葵汰、介人のライバル、ステイシー役を演じる世古口凌、さらに敵か味方か？　破天荒に暴れ回る海賊のゾックス・ゴールドツイカーを演じる増子敦貴に見どころを聞いた。（取材・文＝福嶋剛）

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――「ゼンカイジャー」は今までにない斬新さと懐かしさがあって、見た目は無表情な「キカイノイド」（＝ロボット）なのに不思議と人間みたいな親近感もわいてきて毎回目が離せません。

駒木根「ありがとうございます！実は僕も視聴者として放送で初めて出来上がった作品を見ているんです」

――へえ。そうだったんですね。

駒木根「はい。ゼンカイジャーめちゃくちゃ面白いでよすね（笑）」

世古口・増子「面白い（笑）」

――いいですね（笑）キャストの皆さんが私たちと同じように視聴者として楽しんでいるなんて。

駒木根「特にキカイノイドたちはスーツアクターさんの細かい動きにベテラン声優さんたちの熱のこもった声が入ることで、人間以上に人間らしさが表現されているので、放送を見て感動しています」

――そこには五色田介人という天真爛漫なキャラクターが真ん中にいることが大きいと思いますが、そういった反響もたくさん届いているのでは？

駒木根「反響は大きかったです。身近な人から『面白かった』という感想が届きましたし、特撮ファンの方たちにも評価していただき、すごく自信につながっています。キカイノイドの方々が本当にすばらしい表現力で演じられているので、直接表情を映すことができる人間だからこその表現をしっかりと見せていかないといけないなって思っています」

――そんな介人の前に現れたのは謎多き敵、ステイシーです。

世古口「不穏なBGMが流れて、ちょっと空気がよどんだ感じになりますよね」

――ですよね。ミステリアスな雰囲気をプンプン匂わせて（笑）。

駒木根「分かります（笑）」

――世古口さんのルックスとピッタリなキャラクターですが、改めて役どころを教えてください。

世古口「ステイシーには大きな野望があって、それを達成するためには介人を超えなくてはいけないんです。だから介人をライバル視しているのですが、介人のほうは、ステイシーをライバルだと思っているのかまだ分かりません。キカイノイドと人間に囲まれて、ステイシーがこれからどう変わっていくのか？　彼の変化が1つ楽しみなところなのかなと思います」

――ゼンカイジャーが光ならステイシーは影ですね。

駒木根「対極になっていますよね。介人って何事も受け入れていくタイプの人間なので、こうやって見た目が人間の悪いやつが現れたときに、どう対峙するのか。そして介人がステイシーと戦いながら、どう変化していくのか、これから先、みなさんに注目してほしいです」

――そんな介人とステイシーの前にこれまた謎の海賊、ゾックス・ゴールドツイカーが登場しました。ゾックスを演じるのは増子さんです。

増子「ゾックスは、まさに海賊らしい生き方で戦い方もワイルドで、ステイシーと同じく、介人というこれまで見たことのない興味深い人物と出会うことで、どう変化していくのか注目してほしいです」