【オヤジの仕事】朝ドラ「おちょやん」語りの桂吉弥が語る「おちょやん」裏話と養護学校教員の父の話

「嫁はんにしたら僕も子ども」という吉弥さん【写真:桂伸也】
「嫁はんにしたら僕も子ども」という吉弥さん【写真:桂伸也】

平和な家庭を築いているが、長男小3時に波乱が…

 僕は大学時代の落研の1年先輩と結婚し、今、大学3年の息子と高校1年の娘の4人家族です。両親が作ってくれたのと同じような家庭を作っていると思いますね。息子は神戸大学工学部で、AIの勉強をしてるみたいです。将来は何になる気なんか、よくわかりません。「落語家になる」と言うたら、反対するでしょうね(笑)。高校1年の娘は中学から吹奏楽部に入ってトロンボーンを吹いています。僕も中学のときは吹奏楽部やったんで、僕の血を引いてるんかな。

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 波乱といえば、長男が小学校3年のとき、すっごい反抗して何を言っても「嫌や」と言うことを聞かなくなったことがありました。後になってみると、当時、僕が初めて弥太郎(39)と弥生(現在は廃業)という弟子をとる時期やったんです。僕がしてもらったように住み込みにするか、家に通わせるか、という話になったもんやから、会社員の娘やった嫁はんは不安に思ったんでしょう。精神的にちょっと不安定になって、それが息子にも伝染してたんですね。“お父さんを取られる!”という気持ちもあったかもしれません。これは父親として何とかしないと、と思って、結局、弟子とは家の外で会って、外で弟子修行してもらうことに。そうしたら家の中が収まりました。

 そのときを除いたら、僕ら家族4人、晩ご飯の後にみんなでトランプやったり、休日はみんなでリアル脱出ゲームのイベントに参加したり、お芝居やお笑いを見に行ったり、しょっちゅうしています。ただ、僕はオヤジのように家族を引っ張るリーダータイプの父親というより、嫁はんからしたら僕も子どものひとりで、子どもが3人いるような感じと違うかな(笑)。「時間を守ってください」「早寝早起きしてくださいね」「身体に気を付けてください」と怒られてますから。そんなんやから、僕から子どもにあれしろ、これしろ、と偉そうなことは言えないんですよ。

□桂吉弥(かつら・きちや)1971年2月25日、大阪・茨木市出身。本名:富谷竜作(旧姓:新保)。90年、神戸大学教育学部へ進学し落語研究会に所属。在学中の94年11月、故・桂吉朝に弟子入りし、翌12月、初高座。98年にNHK新人演芸大賞新人賞、2008年に第3回繁昌亭大賞、15年に芸術選奨文部科学大臣新人賞を受賞するなど落語家としての活躍に加え、04年、大河ドラマ「新選組!」(NHK)、07~08年にはNHK連続テレビ小説「ちりとてちん」に出演するなど、役者としても活躍している。20~21年、NHK連続テレビ小説「おちょやん」では語り(黒衣)を務めている。

次のページへ (4/4) 【画像】桂吉弥さんのツイッターでは「おちょやん」がらみの投稿も!
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