極貧からモデル、タレントへ…アンミカを変えた母の言葉「姿勢良く、目を見て、笑顔で」

31の言葉を集めた日めくりカレンダーを手にするアンミカ【写真:ENCOUNT編集部】
31の言葉を集めた日めくりカレンダーを手にするアンミカ【写真:ENCOUNT編集部】

小さい頃から書道が得意、高校に入ってから通信講座「日ペンの美子ちゃん」で学ぶ

 国籍の違いによる差別もあった。「でも、子供の時って、差別があまりわからなかったんですね。『気持ち悪い思いをした』という感じです。母は『みんなは韓国のおいしいご飯やきれいな場所を知らないのよ。うちに呼んで』というんです。当時、家はラーメン屋さんでしたので、子供の大好きな餃子やラーメンや韓国料理を振舞って、皆を懐に入れちゃう人だったんです。父も偉大な人で、私を理解した上でハードルを授けてくれる人でしたね」と今は亡き両親に感謝する。

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 言葉の力を意識し始めたのは20代の後半だという。小さい頃から書道が得意で、高校に入ってから通信講座「日ペンの美子ちゃん」で学び、吉語をしたためるのが趣味になった。「その時にいろんな言葉と出会ったんです。『一花開天下春』(一花開いて天下春なり)、『渓梅一朶香(けいばいいちだかんばし)』、『この泥があればこそ咲け蓮の華』。こういう言葉を自分の人生に置き換えて、考えてきました。日めくりカレンダーには『人生はお天気』という言葉もあります。天気に一喜一憂してしまうのが人間なんだけど、何か一つ一つを毎日心がければ、きっとどんな天気も軽やかに過ごす技がついているんだと思います」

 気になる言葉、元気をもらった言葉は手帳に書きためてきた。今はスマホに打ち直して、常に見られるようにしている。「閉塞感ある世の中だからこそ、私自身も今救っていただいた言葉を皆さんにシェアできたらと思ったんです。これまでも本には書かせていただいていましたが、カレンダーはもっとキャッチー。しかも、写真と一緒というのは初めて。目から入る情報って、大きいと思うんです。苦しいことがあっても、引き出しと楽しい知恵の武器を持っていれば、乗り越えられる。私は、自分の学校に寄付したいと思っています。みなさんも元気付けたい誰かにプレゼントしてくれれば、うれしいですね」

 最後に「朝が大事」というアンミカに、朝のルーティンを聞いた。「起きたら、ベッドの上でまず背伸び。四つん這いの逆になって、手足をブラブラさせます。虫のポーズといい、血行を良くするんです。その後はサンキャッチャーを見ながら窓を開けて、白湯を飲んで歯磨き。観葉植物のサンスベリア、アンスリウム、オリーブの水やり、苔の面倒も。命あるものと触れあってから、ニュース、新聞を見ます。社会の情勢がどこに向かうか、そこで自分が何をできるか、どういうお役に立てるのかを考えて、朝食をゆっくり取ります。最近は水野蒼生さんのクラシックをよく聴いていますね。家を出る2時間前には起きて、一日のスタートを大切にしていますよ」。多忙な毎日だが、「もっともっといろんな仕事をしたいんです」と意欲的。そのバイタリティーの秘密は笑顔にあるようだ。

□アンミカ 1972年3月25日、韓国出身、大阪育ち。93年にパリコレ初参加後、モデル・タレント、時には歌手として、テレビ・ラジオ・ドラマ・CM出演など、幅広く活躍。「漢方養生指導士」「化粧品検定1級」「ジュエリーコーディネーター」など多数の資格を活かし、化粧品、洋服、ジュエリーなどをプロデュース。プロトコールマナー講師の資格も有し、講演会では、そのポジティブな内容が好評。韓国観光名誉広報大使、初代大阪観光大使も務める。

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