堀田真由、同性愛者の兄のために代理母出産という難役も「迷いはなかったです」
「危険なビーナス」で共演の戸田恵子から教え「『。』や『、』を大事に」
初主演にも気負いはなし。「でも、どこかで感じている部分はあるんだと思います。認めてしまうと、言霊じゃないですけども、プレッシャーになりますから。昔は、共演者の方々とあんまりお話しできなかったんです。自分の役で精いっぱいでしたし、ちょっと人見知りの部分がありました。先輩に失礼がないようにと考えると、積極的に声がかけられなかったんです。でも、自分が壁を作ってしまうと、距離は縮まりませんよね。今回は主演ですから、自分から壁を作らず、皆さんと楽しくお話したり、意見を言い合いながら作っていけたら、と思っています」
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普段から台本を読み込むことを大事にしている。台本の最終ページに、人物のセリフや役作りのヒントになることを書き込む。「細かい役のバックボーンになるものを作ってみたりしますが、作りすぎると、現場で失敗することもあるんです。最低限のことは監督さんや共演者さんと共有しますが、現場で変わることも多いので、あんまり固めすぎないようにしています」
セリフの言い回しでは、昨年10月期放送の「危険なビーナス」の共演者、戸田恵子から教わったこともある。「『。』や『、』を大事にしなさい、と言われました。演じる上で、言いやすいように言い直すことも大事なんだけども、『。』や『、』も重要な要素で、脚本家さんの意図が必ずあるんだ、と。こんなことを言っていただいて、ありがたいです。それからは、まず、あるものに対してリスペクトを持つことを大切するようにしました」
撮影前には、兄役の細田善彦、そのパートナー役の猪塚健太、両親役の宮田早苗、井上肇、同僚役の田村健太郎と本読みを行った。細田とは「ニッポンノワール-刑事Yの反乱-」「3年A組―」でも共演した仲だ。「ご一緒はしていたんですが、今回はお兄ちゃんなので、2人の関係性を作っていかなきゃいけないなと思っていたら、細田さんの方から『2人だけのシーンの本読みをやりませんか』とご提案いただきました。うれしかったです。先輩の方から、歩み寄ってくださる、そういう姿勢は、私も学ばなければいけないなと思いました」
ドラマ、映画に大活躍だが、どんな女優を目指しているのか。「お芝居をしている時、自分のセリフはもちろん覚えて動いているんですけども、相手のセリフをどこまでちゃんと聞けているんだろうって、すごく思うんです。全部を覚えていて、ちゃんと返せているかといえば、自分でもグレーです。日常会話のように、自然に返せる瞬間に立ち会えるまで、私は女優を続けていくんだろうなと思います。一つ一つ積み上げながら、つなげていきたいと思っています」