樋口日奈（乃木坂46）、矢島舞美、山内瑞葵（AKB48）、安田愛里（ラストアイドル）、隅田杏花（劇団4ドル50セント）が15日、都内で舞台「フラガール － dance for smile －」公開稽古を披露した。

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　今作は2006年に公開され、第300回日本アカデミー賞最優秀作品賞を受賞した映画「フラガール」の舞台版の再演で、福島県いわき市の炭鉱町を描き、滅んでいく産業の中で働く人が、力強く生きていく姿を描いている。フラガールたちが「常磐ハワイアンセンター」で奮闘する姿を描いた作品だ。同作は19年に樋口の同期で元乃木坂46の井上小百合が主演を務めた。

　舞台単独初主演となった樋口は「主演が決まったときは本当にビックリしました。最初はどうやって主演としてやっていけばいいのだろうといろんな考えが回ったんですけど、いざ稽古場に来てみると、みなさんの支えがあって成り立つ舞台だと分かりました。最初は緊張して構えていたんですけど、逆に今は主演だから主演だからと気を張らずに楽しく毎日やらせていただいています」とコメントした。

　続けてフラダンスの稽古について聞かれると「フラの稽古では汗びっしょりになっています。フラも腰を落としたままやるので1個1個のフリに心を込めています。福島弁を話しながら演じるのは今まで感じたことのない大変さというかもどかしさがあります」と語った。

　フラダンスを指導する先生役を演じる矢島は「私の役柄は涙を見せずに強く生きてきた感じなんですよ。本当は泣きたいのにグッとこらえるシーンがたくさんあるので、強くなくちゃいけない自分がどこかにいるので、そこをこらえなきゃいけないのが大変でした。普段の私はすぐに泣いちゃうので頑張ります」と話した。

　AKB48加入前には子役としてミュージカルで活動していた山内は「AKB48加入前はではミュージカル一本で活動していて、その頃からずっとミュージカルをやっていくんだなと思っていたんですけど、AKB48に加入してからはずっと離れていたので、演技をすることをあまりしてこなかったので、忘れている部分もたくさんありました。昔のことを思い出しながら稽古に臨んでいて、だんだん稽古を重ねていくうちに、昔やっていたこともちょっとずつ思い出して、懐かしいなと思いながら稽古に励んでいます」と胸を張った。

　これまでになかった新たなキャラクターとして出演する安田は「これまでラストアイドルとしての活動だけで、1人の活動が初めてで、こんなにみなさんとしゃべれると思っていませんでした。私は人見知りすぎるんですよ。でもみなさんが話し掛けてくれました。環境ですごい変わるなと思いました。大きな舞台が初めてなので緊張しますけど、キャスト、スタッフのみなさんはみんな温かい方ばかりで常に支えられて頑張れています」と笑顔を見せた。

　ふくよかな役柄を演じる隅田は「ほかの出演者さんを見てみんな細いなと思いました。私も気持ちとしてはみなさんと同じようにアイドルをやってみたかったんですけど、ハロプロさんも落ちましたし、いろんなオーディションで落ちています。みなさんとの差も感じていますけど、こうやって混ぜてもらえているので、今だけアイドルの気持ちです」と目を輝かせた。

　最後に座長の樋口は「いまのこの状況だからこそ、みなさんの胸に響く作品になっていると自信を持っています。観に来て下さった方に、強く生きようと思ってもらえるように私たちも1回1回大切に正面から魂こめてぶつかっていきますので楽しみにしてください」と意気込んだ。

　東京・Bunkamura シアターコクーンで4月3日～12日に上演される。