大日本・伊東竜二 死にかけた壮絶体験を告白「蛍光灯が背中にブスッと縦に刺さって…」

気さくな素顔も人気の秘訣
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ーー今後の目標は。

「43歳での現役は、大日本の中ではグレート小鹿、星野勘九郎に次ぐ高齢ですからね。どんどん若いのが増えて、自分の20下とかもいます。そういった中でもまだまだ第一線でやっていけるんだぞというのを前面に出しながら、あと40年以上頑張りたいと思います」

ーー夢をかなえることができるとしたらどんなデスマッチをやりたいですか。

「大日本プロレスで1回、後楽園ホールで一軒家破壊プロレスやったんですよ。あんなことやりたいですね。あれはすごい大赤字だったらしいんですけど(笑い)。一軒家プロレスの復活ですね。今度は屋外で、どっかやらしてくれないですかね。最後燃やしてもいいくらいで」

ーーデスマッチを志してくる若手にメッセージを送るとしたら。

「いろいろ考えろよと。体鍛えてどうにかなるもんじゃないよというところですかね。デスマッチはプロレスの中でたぶん、一番頭を使うと思う。イメージ的にはバカが凶器を持って、ぶんぶん振り回しているイメージなんでしょうけど、ただその使い方1つにしてもみんな考えている。だから一見してバカでもできるようだけど、バカじゃできないのがデスマッチだよと。他のプロレスも頭を使っているんですけどね、必要以上に頭を使うのがデスマッチ。なので、『頭を使え』『いろいろ考えろ』ということですね」

ーー将来的に大日本をプロレス界の中でどのような位置に持っていきたいですか。

「NGが多いんですよね。不思議なのは映画とかドラマとかだと、普通に流血もすれば、人も死ぬじゃないですか。でも、プロレスはそれは許されないじゃないですか。人が死ぬのはもちろんないですけど、取り上げるにあたって、流血することが許されないっていうのはおかしな話であって。別に凄惨なことをしているつもりもないですし、デスマッチもちゃんとした位置づけにしてもらいたいなと。『デスマッチだと流血なんで表紙にできない』とか、いやいやいやいや、というところですね」

ーー蛍光灯デスマッチは海外のファンも多いです。

「年末年始とか毎年、外国人のお客さんがすごい増えるんですよ。WWEのレッスルマニアのように、外国人も1・4東京ドームを見るために年末年始、海外から日本に来るらしいんです。で、『じゃあ、ちょっとほかのプロレスも見ようじゃねえか』って、イカれた外国人たちが来て蛍光灯デスマッチを見てヒャッハー!って喜んでいる。そういう人たちも満足させたいですね。『ニュージャパンだけじゃねえぞ、ビッグジャパンっていうクレイジーな団体があるぞ』というのを世界中に発信できたらと思います」

ーープライベートの趣味はありますか。

「最近は何もないんですよね。釣りに行ってたんですけど、本牧の海釣り公園というところがあって、そこにちょこちょこ行ってたんですけど、台風で全部吹っ飛んじゃって、中がどえらいことになって、まだやってない。先月、『再開の見通しなし』ってなってたんで。釣りの趣味が奪われてしまったので、新しい趣味を見つけます」

ーー最後に改めて読者にメッセージをお願いします。

「伊東竜二の歴史だけでなく、25周年を迎える大日本プロレスのうちの20年が詰まっている本なので、是非ともプロレスファン、大日本ファン、伊東竜二ファンだけでなく、いろんな人に読んでもらいたい本です」

□伊東竜二(いとう・りゅうじ)1976年4月8日、岩手県・滝沢村(現滝沢市)生まれ。高校時代はボクシング部に所属。茨城大学工学部を中退し、大日本プロレス入門。99年4月29日、ツインメッセ静岡における葛西純戦でデビュー。2003年5月初デスマッチを行う。09年の葛西純戦でプロレス大賞「年間最高試合賞」受賞。得意技はドラゴンスプラッシュ、タランチュラ。185センチ、95キロ。20年1月2日、13日には東京・後楽園ホールで試合を行う。

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