【オヤジの仕事】俳優・西岡德馬が4月挙式の娘に贈る言葉 登校拒否、殴られた思い出も「今は笑い話」

ドラマ、映画、舞台に長年活躍を続ける俳優・西岡德馬さん(74)。コワモテなヤクザからダンディーな上司、コミカルな役まで幅広く演じ、またバラエティー番組では芸人さながらの挑戦をしてみせ、多くのファンに愛されている。そんな西岡さんには娘が3人。2020年12月には末娘で女優の優妃さん(34)が、俳優・杉山裕右(32)との結婚を発表した。父親として一段落した西岡さんに、今の心境を聞いた。

末娘の挙式を4月に控える西岡德馬さん【写真:山口比佐夫】
末娘の挙式を4月に控える西岡德馬さん【写真:山口比佐夫】

「娘を大事にしてくれる男なら、それでいい」

 ドラマ、映画、舞台に長年活躍を続ける俳優・西岡德馬さん(74)。コワモテなヤクザからダンディーな上司、コミカルな役まで幅広く演じ、またバラエティー番組では芸人さながらの挑戦をしてみせ、多くのファンに愛されている。そんな西岡さんには娘が3人。2020年12月には末娘で女優の優妃さん(34)が、俳優・杉山裕右(32)との結婚を発表した。父親として一段落した西岡さんに、今の心境を聞いた。

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 優妃は去年12月に入籍したばかりなんだけど、ついこの間まで僕の家に一緒に住んでたんですよ。だから、娘夫婦が出ちゃった今は、家の中がガランとしてちょっと寂しいね。でも、親としては巣立っていく子どもに「行くな」とは言えない。これからは女房と2人。女房が抜け殻みたいにならないよう、ケアしてあげたいですね。何かと娘夫婦の世話を焼くのが、女房の楽しみでもあったと思いますから。

 娘婿に嫉妬? そんなのない、ない(笑)。昔、娘が付き合ってる男について、「ダメだ、あれは」と言ったことはあります。それは自分のことばっかり考えてる男だったから。人間は1人で生きているわけじゃないんだから、自分のことばっかり優先してる男はダメ。娘を大事にしてくれる男なら、それでいい。僕は男の子がほしかったけどできなかったから、娘婿は僕の息子だと思って大事にしようと思ってますよ。娘には、せっかく一緒になったんだから、ダンナに不満も出てくるだろうけどうまく懐柔して(笑)、仲良くやっていってほしいですね。

娘が登校拒否を起こした中学時代は苦しんだ

 優妃は幼い頃は育てやすい子かなと思っていたんですけど、中学2~3年生は反抗期になって、そのときが一番キツかったですね。「学校に行きたくない」って始まっちゃって。朝、娘の手を引きずるようにして車に乗せて、学校に連れて行って校門に入れて、「やれやれ」と思って家に帰ったら、娘が先に家に帰っているんですよ! 「なんで学校に行きたくなんだよ!?」って聞いたら、娘が「何でだか自分でもわからないんだよ~!!」って泣くんだ。もう、かわいそうで怒れなくてね。後々になって、俳優の子だっていうのでいじめもあったみたいですね。

 結局、娘は転校して落ち着いて、大学は辞めた高校の系列校へ戻って演劇を学んだんですよ。ちゃんと克服したんですね。繊細だけど、強くて男勝り。20歳を過ぎた頃、僕がちょっとしたことで怒ってケンカになって手が出ちゃったことがあったんですけど、倍ぐらいの力でバ~ン! とやり返されちゃって。「この野郎~!!」って頭に血が上りながらも、「女に殴られたのは初めてだ」「お~やるなあ」なんてビックリしました(笑)。今じゃ笑い話ですよ。

 末娘の優妃の結婚式は4月3日。上の娘2人はもうとっくに結婚しているから、これで子どもは3人とも片付いて良かったんですけど、ホッとした、って感慨はありません。というか、ホッとしたらダメなんじゃないかな、と思ってます。娘のことだけが人生じゃないし、まだまだやりたいことがあるから、どこか危機感もって緊張して、向上心をもってなきゃいい表現ができないんじゃないか、と思っているんですよ。

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