【Producers TODAY】「めざましテレビ」長寿の秘密とは 軽部アナが27年担当の“元祖”エンタメコーナーの発明

朝の民放情報番組の中で最長寿となっているフジテレビ系「めざましテレビ」。第2部(月~金曜、午前6時10分~8時)は2018年から3年連続で民放同時間帯視聴率1位を獲得するなど支持を得ている(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。長年にわたって番組が続いてきた理由や、この間における番組のコンセプト変遷、さらにはネット社会における番組の今後の在り方について約210人の番組スタッフを束ねる同局情報制作センターの高橋龍平チーフプロデューサーに聞いた。今回は前編。

朝の顔として親しまれている三宅正治、永島優美両アナウンサー【写真:(C)フジテレビ】
朝の顔として親しまれている三宅正治、永島優美両アナウンサー【写真:(C)フジテレビ】

番組スタッフ約210人 3年連続で民放同時間帯視聴率1位を獲得

 朝の民放情報番組の中で最長寿となっているフジテレビ系「めざましテレビ」。第2部(月~金曜、午前6時10分~8時)は2018年から3年連続で民放同時間帯視聴率1位を獲得するなど支持を得ている(ビデオリサーチ調べ、関東地区)。長年にわたって番組が続いてきた理由や、この間における番組のコンセプト変遷、さらにはネット社会における番組の今後の在り方について約210人の番組スタッフを束ねる同局情報制作センターの高橋龍平チーフプロデューサーに聞いた。今回は前編。(取材・文=鄭孝俊)

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――「めざましテレビ」「めざましテレビ全部見せ」「めざましどようび」の3番組を抱える「めざまし」チームはチーフプロデューサー(CP)1人、プロデューサー8人、プログラムディレクター7人、チーフディレクター約30人、ディレクター約90人、アシスタントディレクター約80人というフジテレビ随一の大所帯だ。その司令塔が思い描く番組像とは――。まずは、ここまで長寿番組となった要因をお聞きします。

「歴史的には日本テレビの『ズームイン!!朝!』という最強の番組が独走しているなか、『めざましテレビ』は徹底的な差別化を図った番組として1994年4月1日に放送をスタートしました。大塚範一さんと八木亜希子さんをメインMCに、『ズームイン!!朝!』よりも若めのターゲットを狙い、小学生から大人まで家族そろって見ていただける番組を目指しました。タイトルにあるように“目覚まし時計”代わりに見てください、というコンセプトのもと、お天気、占い、きょうのわんこなどの各コーナーをできるだけフォーマットを変えずに決まった時間に放送するようにしていて、27年目の今もそれは変わりません。それが視聴者の生活リズムの中に浸透し、番組が家族の一員として受け入れていただけた、ということだと思います。放送スタート当初はそこまで視聴率が高かったわけではありませんでしたが、10年を過ぎた頃から月間視聴率でトップに立つようになり、2009年に初めて年間視聴率でトップに立ちました。まだまだ走っている真っ最中の番組だと思っています」

――27年間の放送で変わらないところと変わったところは?

「数々のコーナーが始まり、終了するコーナーもあるので常に変化はしています。東日本大震災の前と後でも違いますし、新型コロナウイルス禍において変化したこともあります。私はドキュメンタリー番組を作っていた時期が長かったので、“日本の今日という日をきちんと切り取って表現できているのか”、というような目線で情報番組を見ています。『めざましテレビ』の3時間5分が、今の時代をちゃんと映せているのか、という発想です。時代の空気の移り変わりでどんどんと番組は変化していて、それぞれのエポックメーキングな出来事で番組のテイストやカラーなども少しずつ変わっていっています。ただ、大切にしている芯の部分は変わっていないのかな、と」

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