「小さな巨人」グラン浜田が異国で見せた大きな大和魂 ファンに好かれた人間性

桜木健一も人間性に太鼓判「彼は男気のある人」

 ホテルの部屋で女性と話す時はドアストッパーを扉に挟み、少し開けておく。女性がカバンの口を閉め忘れていると、恥をかかせないようにそっと小声で「かばん開いているよ。気をつけて」と伝えるなど、とにかく紳士的な人だった。

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「小さな巨人」の携帯の着メロはベートーベンの「運命」。ジャジャジャジャーンと大音量だった。「大きくなりたかったな、と思ってさ。だから何でも大きいのが好きだね。女性も大柄な方が好きだな~」と笑った。

 大巨人・石川修司に興味津々で「いつか対戦したみたいな。小さな巨人と大巨人の対決、面白いよね」と前向きそのものだったが、かなわぬ夢となってしまったのは残念だ。

 人気絶頂のレスラーが、ファンに驚くような冷淡な態度を取った時。どこからともなく小さな影が走って来て「そんな対応はないでしょ。いつも応援してくれている人に」と注意したこともある。

「天狗になっているからね。誰かが注意しないと。ファンが来てくれるから会社にも選手にもお金が入る。誰のファンとかは関係ないの。他の選手もファンでも、見に来てくれる人はみんな大事なお客さんだ。それ忘れちゃダメだ」と、他の選手のファンにも優しかった。

 柔道一直線の一条直也役などで人気のベテラン俳優・桜木健一と懇意にしており、飲み会でご一緒したことがある。桜木は「健にい、と慕ってくれるんだ。彼は男気のある人だから、俺もずっと仲良くさせてもらっている」と、浜田さんの人間性に太鼓判を押していた。

 小中学生のちびっこファンが遠くまで見に来ると「電車あるの? 遅いから危ないよ」と帰りを心配し、車に乗せて連れ帰っていた。途中、サービスエリアに寄り、温泉まんじゅうやおせんべいなどを大量購入。メキシコのご家族への日本土産と思ったそうだが、車に戻り「お腹空いたでしょ。これ食べなさい」と配ってくれたという。

 浜田さんに優しくしてもらったことを「今でも忘れない」というファンも多い。体は小さいが、心は大きく、まさに「小さな巨人」だった。メキシコへ遠征した後輩のレスラーに、時には厳しかったとも聞くが、記者は優しくしてもらった思い出しかない。大活躍したメキシコの地で、娘さんたちに囲まれてゆったり穏やかな生活を送っていると聞く。またお会いしたいものだ。

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