【プロレスこの一年 #27】プロレス界激動の2020年を振り返る コロナ禍のサバイバル、無観客配信、有観客大会…

2020年は世界中が新型コロナウイルスの影響を受けた。人々の生活も激変を余儀なくされた一年だった。プロレス界も例外ではない。多くの興行が中止、延期となり、レスラーの感染も確認されている。現在は観客の協力を得てソーシャルディスタンス確保や検温消毒など、感染防止対策を取りながら試合は行われている状況だ。とはいえ、事態の収束は見えてこない。それでもファンに元気を与えるためプロレス界はリング上の戦いを提供し続けている。激動マット界の“昨年”を、改めて振り返る。

2020年はライガーの引退から始まった【写真:山口比佐夫】
2020年はライガーの引退から始まった【写真:山口比佐夫】

ライガー引退、内藤2冠制覇から幕を開けた2020年

 2020年は世界中が新型コロナウイルスの影響を受けた。人々の生活も激変を余儀なくされた一年だった。プロレス界も例外ではない。多くの興行が中止、延期となり、レスラーの感染も確認されている。現在は観客の協力を得てソーシャルディスタンス確保や検温消毒など、感染防止対策を取りながら試合は行われている状況だ。とはいえ、事態の収束は見えてこない。それでもファンに元気を与えるためプロレス界はリング上の戦いを提供し続けている。激動マット界の“昨年”を、改めて振り返る。

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 新型ウイルスがまだまだ海外のいちニュースにしか思えなかった1月、20年のプロレスは恒例の1・4(イッテンヨン)東京ドームで本格的な幕を開けた。しかも今年は翌日1・5(イッテンゴ)を加えた史上初の2連戦。2DAYS最大のテーマは、IWGPヘビー級王座とIWGPインターコンチネンタル王座の二冠統一にあった。

 初日はオカダ・カズチカが飯伏幸太を、内藤哲也がジェイ・ホワイトを破りそれぞれが防衛に成功。初のイッテンゴ東京ドームに進出した。2日目、2本のIWGPを懸けたダブルタイトルマッチは内藤がオカダを下して両方のベルトをゲット。試合後に大観衆とともにユニット名を叫ぶことが内藤の悲願でもあったが、完結直前にKENTAが乱入しエンディングをぶち壊す暴挙に出た。史上初のドーム2連戦は、まさかのバッドエンドで幕を閉じたのだ。

 また、この大会では新日本の東京ドーム初進出とともにマスクマンデビューした獣神サンダー・ライガー(デビュー時のリングネームは獣神ライガー)がラストマッチ。31年間に及ぶマスクマン生活に別れを告げ、翌1月6日の大田区体育館にて引退セレモニーが行われた。平成をフルに走り抜けたライガーの偉業はアメリカにも伝わり、3月16日にはWWEが「ホール・オブ・フェーム」殿堂入りを発表。日本人選手としてはアントニオ猪木、藤波辰爾に次ぐ3人目の快挙である(力道山、ヒロマツダ、新間寿はレガシー部門)。

 大ヒールとなったKENTAは、2・9大阪で内藤のIWGP二冠に挑戦。しかし内藤が返り討ちにしてみせ、ヘビーとインターコンチのベルトを同時防衛してみせた。試合後の内藤は高橋ヒロムとの対戦を要求。3月の旗揚げ記念日で初の一騎打ちを決定させたのだが、コロナ禍の到来で消滅しまう。

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