ダイナマイト・キッドさん一周忌 初代タイガーマスクとプロレスを変えた男を振り返る

2018年12月5日、不世出の天才プロレスラーが、60歳の誕生日にこの世を去った。“爆弾小僧”のニックネームで日本中を沸かせたダイナマイト・キッドである。早いもので、あれからちょうど一年、日本では元号が平成から令和に移行した。昭和の新日本プロレスで初代タイガーマスクを中心に巻き起こった大ブーム。その立役者の「一周忌」を機に、あらためてダイナマイト・キッドというレスラーを振り返ってみたいと思う。

長女ブロンウインを抱くキッド【写真:Mark Billington】
長女ブロンウインを抱くキッド【写真:Mark Billington】

キッドだから名勝負になった 誰もがそう振り返る初代タイガーデビュー戦

 2018年12月5日、不世出の天才プロレスラーが、60歳の誕生日にこの世を去った。“爆弾小僧”のニックネームで日本中を沸かせたダイナマイト・キッドである。早いもので、あれからちょうど一年、日本では元号が平成から令和に移行した。昭和の新日本プロレスで初代タイガーマスクを中心に巻き起こった大ブーム。その立役者の「一周忌」を機に、あらためてダイナマイト・キッドというレスラーを振り返ってみたいと思う。

 タイガーマスク最初にして最大のライバル。1981年4月23日に蔵前国技館で行われたタイガーのデビュー戦、「タイガーマスクVSダイナマイト・キッド」なしに現在のプロレスは語れない。そう言っても過言ではないだろう。意識の有無にかかわらず、現代のジュニアヘビー級戦線において、この試合の影響を受けていないレスラーはいないはずだ。 それだけの影響力が、キッドのプロレスにはあった。“カミソリファイト”と形容される鋭い攻撃には一切の妥協がない。実際、捨て身の大技で自身の身体に鞭打って闘ってきた。その代償は大きかったが、彼のプロレスに込められた思いは多くのレスラーに受け継がれている。

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