アイドル、ファン、島民が三位一体 STU48矢野帆夏がつなぐ“江田島ファミリー”の絆

瀬戸内7県を拠点とするアイドルグループ「STU48」の1期生・矢野帆夏は、アイドル、ラジオのアシスタントMC、カープ女子のほかに、“もうひとつの顔”がある。それが「江田島市広報大使」だ。インタビュー後編では、「私にしかできない仕事」と自負する広報大使への思い、そしてその活動がつなぐ“江田島ファミリー”の固い絆に迫る。

STU48矢野帆夏【写真:長尾剛明】
STU48矢野帆夏【写真:長尾剛明】

【矢野帆夏インタビュー後編】ラジオで口にした江田島への思いが実り広報大使に就任

 瀬戸内7県を拠点とするアイドルグループ「STU48」の1期生・矢野帆夏は、アイドル、ラジオのアシスタントMC、カープ女子のほかに、“もうひとつの顔”がある。それが「江田島市広報大使」だ。インタビュー後編では、「私にしかできない仕事」と自負する広報大使への思い、そしてその活動がつなぐ“江田島ファミリー”の固い絆に迫る。

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 広島から船で約30分、瀬戸内海に浮かぶ県内最大の島が江田島だ。風光明媚なこの地で5歳まで過ごした矢野は、当時の記憶はあまりないと明かすも、「家の窓によくヤモリが出ていました。かわいかったです」と笑って言ってのけるあたり、やはり根は島っ子である。「帆を張った船が夏の海に前進する」との意味が込められ、「帆夏(ほのか)」と名付けられたところにも、海に囲まれた江田島生まれのルーツが見て取れる。

「お正月やお盆で帰省した時に、『小さい頃はこんな子だったんだよ』と親戚の方から聞いて、昔の自分を知る感じでした。江田島は美味しいものがたくさんあって、景色もきれいですけど、私が一番いいなと思うのは、地元の方々の温かさです。牡蠣やみかんを親戚、農園の方からたくさんいただくので、江田島に住んでいた時はお店で買った記憶がありません。タクシーとかあまり走っていない分、『〇〇に行きたいんです』と言ったら車に乗せて送ってくれたりして、みなさんやさしくて雰囲気に癒されます」

STU48矢野帆夏(左)と江田島市の明岳周作市長【写真:(C)STU】
STU48矢野帆夏(左)と江田島市の明岳周作市長【写真:(C)STU】

 2019年9月に江田島市初の広報大使に就任することになるが、江田島市役所の広報統計係を務める小西俊介氏は、矢野の熱い思いが巡り巡ってオファーに至ったと経緯を明かす。

「15年度に印象調査を実施した際、広島市や呉市など都市圏の住民の方の約4割が江田島市を知らないという回答でした。江田島市の知名度を上げていかないといけない、特に若者世代へのアピールが課題ということで、最初の施策として、17年度にSTU48さんにご協力いただいて、インターネット番組『STU48が行く江田島発見ジャーニー』(石田千穂・石田みなみ・今村美月が出演)を仕掛けました。18年頃から広報大使を置きたいと考え始めていたなかで、19年春に矢野さんが広島のラジオ番組『イブニングストリーム』で江田島市のPRに協力したいと言ってくれたそうなんです。偶然にもMCの山本修治さんが市役所のスタッフと知り合いで、その話を聞いて、これを逃す手はないと思いました」

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