「スペインでファンが多いよ」 日本人作家を絶賛するスペイン人の理由「彼らはドリーマーだ」

日本の文学作品は海外でも高く評価されている。旅先で出会ったスペイン人男性が日本の作家について熱弁。母国の作品と比較しながら魅力を語るほど魅了されていた。世界を旅するバックパッカーのheiさんが、「海外で見つけたニッポン」や「日本にはない光景」などをお届けするこの連載。第8回は、スペイン人男性が絶賛した日本文学について。

モンゴル・ウランバートルの街並み【写真:hei】
モンゴル・ウランバートルの街並み【写真:hei】

モンゴルで“ハルキスト”に遭遇

 日本の文学作品は海外でも高く評価されている。旅先で出会ったスペイン人男性が日本の作家について熱弁。母国の作品と比較しながら魅力を語るほど魅了されていた。世界を旅するバックパッカーのheiさんが、「海外で見つけたニッポン」や「日本にはない光景」などをお届けするこの連載。第8回は、スペイン人男性が絶賛した日本文学について。

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 7月、モンゴル中部のハラホリンを訪れ、観光ツアーに参加した。移動中のバスでたまたま隣の席になったのがスペイン人男性。こちらが日本人だと分かると、言葉のトーンが急上昇した。日本の文学が好きだと明かし、「ハルキ・ムラカミ、ユキオ・ミシマが好き」とお気に入りの作家について熱弁し始めた。

 なぜ心を奪われたのか。男性は「彼らはドリーマーだ。だから好きなんだ。スペインにも小説家はいるけど、表現の雰囲気が違うし、あまり面白いとは思わない」と比較。さらに村上について「スペインでもファンが多いよ。もしかしたら、日本より有名なんじゃないかな」と笑った。

 海外でも高く評価される村上作品。偶然隣り合わせただけだったが、彼は日本について語り出すと止まらず、「特にムラカミの作品は全部読んだ」というほどの“ハルキスト”だった。

5週間の日本滞在で訪れた場所とは

 ふと彼を見ると、Tシャツにも日本の伝統的な絵が描かれていた。春に日本を旅行した際、「お茶の絵が気に入った。もともと北斎が好き」とお土産屋で購入したという。日本滞在は5週間に及び、「函館の桜はとってもきれいだった。そこから稚内まで行った」と北海道を満喫。熊野古道なども訪れたそうだ。

 日本を楽しんだ一方、東京では残念な出来事も。「イラついたことがある。ホクサイミュージアム(すみだ北斎美術館)に行ったら入れなかったんだ。休みだったのかな。調べていなかった私が悪いんだけど」と冗談まじりに頭をかいた。ネガディブな感情を抱いたのは、それだけ期待していたことの裏返しだろう。

 モンゴルの広大な草原を走りながらも日本のTシャツを着て、日本に思いを馳せるスペイン人。日本文化が海の向こうでも親しまれているのを感じた時間だった。

□hei(ヘイ) 大学時代にバックパッカーとしてアジア、南米を放浪。新聞社に5年、ネットメディアに6年勤め、スポーツを中心に取材・執筆・編集活動をしたのちに退職。30代半ばで世界一周の旅に出た。旅のコラムをnote「元スポーツ記者の世界一周記(https://note.com/yohei_sports)」にて執筆中。

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