ノーベル平和賞ムハマド・ユヌス氏が吉本芸人に喝!!「笑いは社会的な力になる」

2006年にノーベル平和賞を受賞したバングラデシュの経済学者ムハマド・ユヌス氏(79)の来日を記念して、吉本興業は23日、都内の同社東京本部で、「ユヌス・よしもとソーシャルビジネスフェア」を開催した。ユヌス氏は吉本芸人たちが全国で取り組む社会事業に、アドバイスや“喝”を送った。

吉本芸人にアドバイスを送ったムハマド・ユヌス氏
吉本芸人にアドバイスを送ったムハマド・ユヌス氏

連携事業「ユヌス・よしもとソーシャルビジネスフェア」を開催

 2006年にノーベル平和賞を受賞したバングラデシュの経済学者ムハマド・ユヌス氏(79)の来日を記念して、吉本興業は23日、都内の同社東京本部で、「ユヌス・よしもとソーシャルビジネスフェア」を開催した。ユヌス氏は吉本芸人たちが全国で取り組む社会事業に、アドバイスや“喝”を送った。

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 吉本興業は昨春にユヌス氏と提携し、ユヌス・センターとの合弁会社「ユヌス・よしもとソーシャルアクション」を設立し、今回、日本における活動拠点となる一般社団法人ユヌス・ジャパンが活動開始となった。社会が抱える問題をビジネスを通して解決する持続可能な社会事業を推し進めている。

 吉本興業「住みますプロジェクト」の全国住みます芸人が全国地域で社会問題解決事業を展開しており、この日は全国から集まった芸人の中から静岡・島根・山口・福岡の4県の芸人が活動報告を行った。静岡・沼津で地元企業とタッグを組み、市場に出ない深海魚を有効活用する地産地消の取り組みや、島根・出雲で増加するブラジル人を事例に外国人との共生をテーマにした交流事業などが説明された。

 グラミン銀行の創設者として知られ、「ソーシャル・ビジネス」を提唱するユヌス氏は、芸人たちに「コメディアンは姿を見るだけで笑うことができる。笑いを生み出すことは社会的な力になる。いろいろなところで活動に使ってほしい」と激励の言葉を送った。

 ユヌス氏は芸人たちのプレゼンを吟味。サツマイモを活用したアルコールを紹介する事業に対して、「人々の健康、福祉に使ってほしい」とアドバイスを送った。また、畳の原料となる国産のイグサ農家減少を紹介し、“畳とエンタメの融合”をテーマにラップを披露した芸人に対して、「減ってきているのは残念なニュース。盛り返したいという動きはいいことだ」とメッセージを送った。

 ユヌス氏はお笑い芸人が取り組む斬新な事業について、「お笑い芸人のソーシャル・ビジネスは今回が初めてのことで、素晴らしいと感銘を受けた。将来大きく発展していくと思う。彼らがお互いのプレゼンを聞いて、どんどん新しいアイデアが生まれるのではないか、期待している」と語った。

 ゲストの慶応義塾大学大学院教授の中村伊知哉氏(58)は「全国の芸人たちがユヌスさんの思想を踏まえて、ソーシャルなビジネスに取り組んでいく。とっても挑戦的なこと。お笑いやこれまでやってきたことの次のジャンルをつくる仕事でもある。どんどん成果を出してほしい」と話した。

 イベントには、ユヌス・ジャパン代表理事で、九州大学特任教授の岡田昌治氏らが出席。司会はお笑い芸人のキクチウソツカナイ。(46)が務めた。

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