野村周平、元刑事役は体から作る 撮影中も筋トレ継続「もうちょいパンプアップするか」
俳優の野村周平が、ABCテレビ・テレビ朝日系連続ドラマ『マイ・フィクション』(日曜午後10時15分)に出演している。演じるのは、物語の謎に深く関わる津村大輔。1話、2話と読み進めるごとに世界が変わっていく異色のサスペンスに、野村自身も最初は翻弄されたという。撮影現場で感じた手応え、玉森裕太、森川葵ら共演者との関係、そして元刑事役へのアプローチを聞いた。

ドラマ『マイ・フィクション』で元刑事役
俳優の野村周平が、ABCテレビ・テレビ朝日系連続ドラマ『マイ・フィクション』(日曜午後10時15分)に出演している。演じるのは、物語の謎に深く関わる津村大輔。1話、2話と読み進めるごとに世界が変わっていく異色のサスペンスに、野村自身も最初は翻弄されたという。撮影現場で感じた手応え、玉森裕太、森川葵ら共演者との関係、そして元刑事役へのアプローチを聞いた。(取材・文=平辻哲也)
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「いや、最初に1話を読んで、2話を読み出した時に、違う台本をもらったのかなっていうぐらい内容がガラッと変わるんで。本当に脳みそをかき乱されたって感じでしたね、最初読んだ時は。追々読んでいったら理解できるんですけど、1回じゃ理解できないぐらい。自分が頭悪いのか? って。それぐらい難しい。難しいというか、本当に困惑した台本でしたね」
野村は、率直な言葉でそう振り返る。登場人物の関係性、過去、記憶が複雑に絡み合う。簡単には先を読ませない構成だ。そんな物語の中で、野村が演じる津村は、重要な鍵を握る人物として登場する。
「僕には理解できないぐらい、人のためにそんなことができてしまうんだっていう人物かなって思います。できないことはないけど、正義感なのか愛なのか。それが本当に強い。本筋が通っている、かっこいい人だなと思いながら演じています」
役作りは、まず体から入る。台本を読み、セリフを入れる。その上で、役の中身は現場でつかんでいく。野村は、そういうタイプの俳優だ。
「僕は基本、体作りとかから始めます。中身に関しては、現場で作るというか、入ってみなきゃ分からないというタイプなので。家でどれだけ考えても、とりあえずセリフを完璧にして、という感じです」
津村は元刑事という設定だ。その説得力を持たせるため、撮影中も筋トレを続けている。
「結構、筋トレはしていますね、今も。元刑事なので、それなりにガタイは良くないとなと思って。筋トレはずっとやっていたから、その延長線上で『じゃあ、もうちょいパンプアップするか』みたいなテンションでしたね」
取材時点で撮影はまだ続いていた。野村は前日に完成版の一部を見たという。台本を読んだ時の困惑は、映像になったことで手応えに変わった。
「台本を見て、いやいや、これどう面白いのかなって思って。分からないし、視聴者も分からないっしょと思って。でも映像化したら、すごい分かりやすくなっていて、面白い。SFのような、今の地上波ではあまり見たことがないドラマになっていて、面白いなと思いました。あと(レインボーの)ジャンボ(たかお)さんが面白いので、いい意味で箸休めになっていて、いい感じですね」

会話の中身が変わった30代
森川葵との共演は、野村が19歳ごろに出演した『35歳の高校生』以来だという。玉森裕太とも、かつてバラエティー番組で顔を合わせた程度で、本格的な共演は今回が初めてに近い。
「森川さんは、僕が19歳ぐらいの時の『35歳の高校生』ぶりで。玉さんは昔、バラエティー『キスマイBUSAIKU!?』とかに出ていた時ぶりとかなので、ほぼないですね」
久しぶりに顔を合わせた現場で、野村が感じたのは、時間の経過だった。共演者たちは30代になった。会話の中身も変わった。
「もう30を超えて、話す内容とかも、最近は『健康、何か考えてる?』みたいな話ばっかりしています。昔だったら『どういう子がタイプ?』とか話してたと思うんですけどね(笑)」
玉森については、座長としての立ち方に信頼を感じている。前に出て引っ張るというより、作品と役に向き合う姿勢で現場を支えているように見えるという。
「役と真摯(しんし)に向き合っているところは、この作品のことをしっかり考えてやってくださっているんだなって感じますね。『座長だ、俺は座長だ』っていう感じのタイプでもない。信頼は、背中で語るじゃないですけど。信頼できる座長です」
複雑な台本に戸惑いながらも、野村は現場で津村という人物をつかんでいった。完成した映像には、台本だけでは見えなかった分かりやすさと面白さがあった。
「自分が出ていたら面白いってものにしたいなっていう作業が面白いなと思います」
野村はそう話す。困惑から始まった作品が、映像になって確信に変わる。その過程を楽しめることが、俳優・野村周平の強さでもある。
□野村周平(のむら・しゅうへい)1993年11月14日生まれ、兵庫県神戸市出身。2010年に俳優デビュー後、12年のNHK連続テレビ小説『梅ちゃん先生』で注目を浴びる。14年、映画『日々ロック』で映画初主演を飾り、同作を含む複数作品で第7回TAMA映画賞最優秀新進男優賞を受賞。近年の主な出演作に、映画『サイレントラブ』、『おいハンサム!!』、『十一人の賊軍』、『木挽町のあだ討ち』、ドラマ『ちはやふる‐めぐり‐』、『完全不倫 ― 隠す美学、暴く覚悟 ―』、『パンダより恋が苦手な私たち』、『浮浪雲』、『ガス人間』などがある。待機作に映画『バッド・ルーテナント:トウキョウ』がある。
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