『レゴ バットマン』が“傑作”である理由 秀逸なシナリオ&世界観、シリーズファン垂涎の小ネタも満載
『レゴ バットマン:レガシー・オブ・ザ・ダークナイト』は、デンマークのおもちゃ「レゴ」で作られたゴッサム・シティを舞台に、プレイヤーがバットマンとして活躍するオープンワールドゲームだ。

レゴらしさとバットマンらしさが融合したオープンワールドゲーム
『レゴ バットマン:レガシー・オブ・ザ・ダークナイト』は、デンマークのおもちゃ「レゴ」で作られたゴッサム・シティを舞台に、プレイヤーがバットマンとして活躍するオープンワールドゲームだ。
レゴのかわいらしいビジュアルで作られた都市には独特の魅力があり、大人から子どもまで誰しもが親しめる雰囲気をまとっている。また、バットマンのゲームとしても良くできており、映画やコミックスの小ネタがそこらじゅうに散りばめられておきながら、誰が遊んでもすぐ理解できる作りになっていた。

本作はRocksteady Studiosが開発した『バットマン:アーカム・アサイラム』から続くシリーズを踏襲している。
バットモービルやグライドで街を駆け回り、頻発する犯罪を拳で解決し、ときにはレースのARミッションをこなし、リドラーの出す謎を解き、スーパーヴィランたちと戦うのだ。『アーカム』シリーズをプレイした人ならすぐに入っていくことができるだろうし、この作品から遊んでも何ら問題はない。
もちろん、戦闘もフリーフローコンバット(※)を採用。攻撃とカウンターはワンボタンで、バットマンとして跳び回りながら犯罪者をボコボコにする体験が味わえる。『アーカム』シリーズよりも進化している点として、本作では常に仲間キャラクターがひとりついている。ジム・ゴードンやキャットウーマン、ロビンなど、お馴染みのキャラクターたちだ。
※ボタン連打と方向入力だけで連続攻撃やカウンターが繰り出せる、直感的な戦闘システム。
彼らは戦闘中は自分で考えて戦ってくれるうえに、ワンボタンでいつでも切り替え可能。それぞれが独自のガジェットを持ち、個性豊かな点が素晴らしい。

ミッション中や謎解きでも、彼らのガジェットを使用する場面は多い。常に共闘している感覚があり、少しだけ頭をひねる必要もあるので、とても楽しいポイントだった。ただ、あとから仲間になるキャラクターのガジェットを使う謎解きが、最初から表示されている点は、やや気になるところではある。

シナリオや世界観も十分に練り上げられている。ブルース・ウェインとして生まれ、両親を悪漢に殺され、ラーズ・アル・グールの下で修行し、ゴッサム・シティに帰ってくる王道の流れをしっかりと踏んでおり、バットマンの物語をイチから理解するのにちょうどいい。
同時に、話のテンポも良く、チャプターごとにスーパーヴィランが入れ替わるのでまったく飽きない。ジョーカー、ポイズン・アイビー、ベインと、お馴染みの悪役がワンサカ登場するのだ。

ファン垂涎の小ネタも、拾いきれないほど盛り込まれている。『THE BATMAN』(2022)の横転するペンギンの車にバットマンが近寄るシーンから『Batman:The Animated Series』(1992)の印象的なオープニングまで、あらゆるパロディが入っている。
そのどれもが、ただやりましたというサムい感じではなく、バットマン愛を感じる意義深いものになっているから素敵だ。

やりこみ要素も充分で、ストーリー進行で大量のクエストや収集物がアンロックされ、それらを集めるたびに、バットモービルやスキンといったアイテムが手に入る。それらはどれも歴代バットマン系のコンテンツをレゴ風にアレンジしたもので、細部に至るまでこだわり抜かれたビジュアルになっている。スタイリッシュな「ダークナイト」トリロジーのスーツから、『バットマン』(1966)の眉毛が描かれたオールドスクールなスキンまで、すべてがレゴになっていることで、全体の調和が図られているのだ。

全体的な体験は『アーカム』シリーズからそこまで進化してはいないものの、レゴらしさとバットマンらしさが融合した、非常に素晴らしいゲームに仕上がっている。
子どもしか笑わないようなギャグは多いものの、全人類にオススメできる秀逸なオープンワールドアクションゲームなのは間違いない。アニメ、映画、ドラマ、ゲーム、どのバットマン好きにも刺さる傑作だ。
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