BTS、7年ぶり日本公演に11万人歓喜と涙 7人が示した「防弾少年団」からの恩義と日本語へのこだわり

韓国7人組グループ・BTSが17、18日の両日、東京ドームで「BTS WORLD TOUR 'ARIRANG' IN JAPAN」を開催した。昨年6月21日までに兵役を終えた7人は、今月9日の韓国公演から来年3月までワールドツアーを北米、南米、アジア、欧州などの計34都市で85公演を開催。グループとしても、韓国アーティストとしても過去最大の規模だ。全国のARMY(BTSファンの総称)が待ちわびていた7年ぶりの日本カムバックライブには、計約11万人が集結。両日とも興奮と感動に包まれながら、メンバーは約2時間20分にわたって計22曲を歌い上げた。ここでは、初日公演の模様を中心にレポートする。

「BTS WORLD TOUR 'ARIRANG' IN JAPAN」を開催したBTS【写真:(P)&(C)BIGHIT MUSIC】
「BTS WORLD TOUR 'ARIRANG' IN JAPAN」を開催したBTS【写真:(P)&(C)BIGHIT MUSIC】

東京ドームで鼓膜を震わせる程の歓声

 韓国7人組グループ・BTSが17、18日の両日、東京ドームで「BTS WORLD TOUR ‘ARIRANG’ IN JAPAN」を開催した。昨年6月21日までに兵役を終えた7人は、今月9日の韓国公演から来年3月までワールドツアーを北米、南米、アジア、欧州などの計34都市で85公演を開催。グループとしても、韓国アーティストとしても過去最大の規模だ。全国のARMY(BTSファンの総称)が待ちわびていた7年ぶりの日本カムバックライブには、計約11万人が集結。両日とも興奮と感動に包まれながら、メンバーは約2時間20分にわたって計22曲を歌い上げた。ここでは、初日公演の模様を中心にレポートする。(取材・文=近藤加奈子、構成=柳田通斉)

 開演時刻間近になると、客席からBTSコールが繰り返された。すさまじい熱気だ。韓国公演と同様に客席との境界線を最大限に取り払った360度ステージ。ここにBTSが大勢のダンサーを引き連れて登場した。日本では、2019年以来7年ぶりに7人がそろった姿で、ドーム内に鼓膜を震わせる程の歓声が鳴り響いた。

 ライブは3月20日にリリースされた新アルバム『ARIRANG』の収録曲『Hooligan』で始まった。エレガントなボーカルとエッジの効いたラップが交錯し、祝祭の場にぴったりの楽曲だ。続いて『Aliens』を披露した後は、グループのアイデンティティーを鮮明に映し出すトラックの1つ『Run BTS』をドロップ。BTS特有の覇気とチームワークを存分に感じさせてくれるパフォーマンスを繰り広げ、ARMYはさらに歓喜した。

 最初のあいさつで7人は、日本のARMYと対面した喜びを日本語で口にした。

RM「東京叫べー! お久しぶりです。皆さん」

Jung Kook「久しぶりに東京ドームに帰ってきました。本当に会いたかったです」

V「そうですよね。本当にたくさんのARMYの皆さんが来てくれましたね」

Jimin「僕も会いたかったです。久しぶりに新しいツアーをスタートするので本当にワクワクしますよね。一生懸命準備した分、頑張ります」

SUGA「今回の『ARIRANG』ツアーではBTSが新しい挑戦をしていきます。最後まで楽しんでくれたら、うれしいです」

Jin「ARMYの皆さんも楽しんでくれますよね? 全力で楽しんでくれるARMYの皆さん、Make some noise!」

j-hope「もっと遊びましょうか。後悔しないように公演を楽しんでいきましょう」

 『FAKE LOVE』では、ボーカルラインのJin、Jimin、V、Jung Kookが、感情を揺さぶる美声を披露し、涙を流すARMYの姿も見受けられた。『ARIRANG』のタイトル曲『SWIM』では、青白く照らされたステージの中で巨大な布を波のように操り、7人と海の中を漂っているような没入感を味わえた。衣装を着替えて登場した7人は『2.0』をパフォーマンス。ピッタリと足並みのそろったダンスで会場は興奮のるつぼとなり、Vの「一緒に?」の掛け声で歓声はより大きくなった。

 次のMCでは、JiminとVが仲むつまじい掛け合いを見せた。

V「Jiminさん!」

Jimin「はい!」

V「こっちに来い!」

 Jiminは走ってVのもとへ。2人が肩を組んで密着すると、ARMYは喜びながら「キャー」と声をそろえた。

7年ぶりに7人がそろった姿を見せた【写真:(P)&(C)BIGHIT MUSIC】
7年ぶりに7人がそろった姿を見せた【写真:(P)&(C)BIGHIT MUSIC】

『Butter』からの『Dynamite』

 後半戦の幕開けは『Not Today』。ARMYは掛け声とともにペンライトを大きく振った。7人と再会できた喜びをあらためてかみしめた。『MIC Drop』では、ARMYの掛け声と7人の熱量が共鳴して足元に揺れを感じさせた。その後も『FYA』『Burning Up (FIRE)』とアップテンポな楽曲につなげ、熱気が充満し続けた。

 メンバーもその光景とARMYの熱狂ぶりに歓喜した。

Jin「今日はARMYのエネルギーがすごいですね! 本当最高です、ARMY」

RM「最後までこのまま楽しんでください。もっと歌いながら、手を上げながら一緒に盛り上がってください。SUGAさん、ここでこの熱気を止めちゃうのは、もったいないですよね」

SUGA「はい! 次のステージいきましょう」

 韓国の代表的な民謡『アリラン』の旋律を一部サンプリングした『Body to Body』では、メンバーが「これから皆さんの声を聞かせてください」と呼びかけ、ARMYが『アリラン』を大合唱した。『IDOL』では、7人がステージから客席に降り、歌唱しながらアリーナを1周した。メンバーとの距離が一気に近づき、客席のあちこちから悲鳴が上がった。その後、RMが「Billboard Hot 100でほぼ10週連続1位。皆さんの隣の家のポチも知っているあの曲!」と前振りをし、21年リリースでBTSの世界的人気を増幅した『Butter』をパフォーマンス。続けて20年リリースで、K-POP史上初の全米1位を獲得した『Dynamite』を披露。同曲では、Jimin&Jung KookとJinがおちゃめなアドリブを披露し、ARMYの笑いを誘った。

 その後、メンバーが「次は本当に何の曲が来るか知らない」と口にし、ARMYの期待は高まった。すると、『Save ME』のイントロが流れて、ARMYと合唱。17年リリースの日本オリジナル曲『Crystal Snow』も披露され、歓喜を誘った。

 この日はアンコールの『Please』『Into the Sun』を含め、22曲を披露。18日の最終公演では、日本オリジナル曲『FOR YOU 』、その前の曲を『DOPE』に替えて同じ22曲を歌い上げた。同日にはVが唐突に「ARMYがかわいすぎて滅!」と、日本のグループ・M!LKがヒットさせた『好きすぎて滅!』のフレーズも口にして観客を沸かせる一幕もあった。

 そして、ARMYからは「おかえりなさい 防弾少年団」「一生推す」「7人を7年間待ち続けたよ」などのメッセージが掲げられた。かつて7人は、防弾少年団として日本で売り出していた時期もあった。17年、世界進出を視野に入れ、BTSに改名。その後、現実に「世界のBTS」になったが、7人は日本への恩と覚えた日本語を忘れずに、7年ぶりに戻ってきた。そこで確かめ合った揺るぎない絆。メンバーは口々に「また日本に来ます」と誓い、両日の公演を終えた。

2日間で約11万人のファンが集結【写真:(P)&(C)BIGHIT MUSIC】
2日間で約11万人のファンが集結【写真:(P)&(C)BIGHIT MUSIC】

初日公演の終盤、全メンバーが残したコメント

SUGA「僕たちが日本で最後に公演したのは7年前かな? 本当に時間があっという間に過ぎました。こうやって久しぶりに東京ドームに来て、皆さんと楽しみながら公演していたら昔に戻ったような気分になりました。これからはもっと頻繁に来たいと思います」

Jung Kook「めっちゃ、会いたかったよ。本当に来たかったんですけど、忙しくて。いつも久しぶりに来ているのに皆さんは変わらない歓声と笑顔で迎えていただいて、僕たちも力をもらったような気分になります。今日もステージをしながらも、笑顔であふれてしまうような感じになりました。もっと皆さんにたくさんお会いできるように頑張りたいです」

Jin「僕はこの時間をすごく待っていました。皆さんに僕の愛を込めた投げキッスをお届けできるこの時間(投げキッスをする)。いかがですか? ARMYの皆さんに投げキッスをお届けできるなんて、本当に最高の時間だなと思います」

RM「2014年に日本で防弾少年団としてデビューして東京にもたくさん来ましたが、1回も旅行はしなかったんです。それでコロナの時からプライベートで東京に来るようになりました。その時、街を歩きながら皆さんのことを考えました。『こういう景色を見ながら暮らしているんだな』って。そんな話を今日はしたかったです。こうしてまた来ることができてうれしいですし、光栄ですし、幸せです。待っていてくれてありがとうございます」

V「僕たちは友達だから今からタメ口で話すね。昨日、ラーメン食べて和牛食べた! もし、日本でこのお店に『絶対行った方がいい』とかあったら、僕にメッセージ送って。次は僕がそのお店の常連になると思う。それから僕、日本大好きだから、ドラマを見ながら日本語の勉強をしたんだけど、新しいドラマを探してまた勉強してくるね。そして、断ってください。ARMY、僕と付き合って!」

Jimin「僕、日本語全部忘れました(笑)。それで昨日、夜中に手紙を書いたんです。(手紙を取り出し)久しぶりに皆様に会えてうれしいです。久しぶりに見る皆様は相変わらず美しいです。本当です。東京ドームに再び来ることができたのも皆さんのおかげです。心から感謝します。これからはより多く、より素晴らしい舞台を度々お見せできるよう努めて参ります。僕も心から愛してます。(Vが耳打ちし)付き合って!」

j-hope「実は日本に来てすぐ、僕を子どもの頃から育ててくれた祖母が亡くなった知らせを受けました。驚いて動揺したんですが、メンバーとご飯を食べ、リハーサルをして、心の揺れを落ち着かせました。祖母はメンバーみんなのことを誇らしく思ってくれていたので、今日の公演を空から見て、喜んでくれていると思います。その意味をARMYの皆さんが素敵なものにしてくださって、『心からありがとうございます』をお伝えしたいです」

<『BTS WORLD TOUR ‘ARIRANG’ IN JAPAN』セットリスト>

1『Hooligan』
2『Aliens』
3『Run BTS』
4『they don’t know ’bout us』
5『Like Animals』
6『FAKE LOVE』
7『SWIM』
8『Merry Go Round』
9『2.0』
10『NORMAL』
11『Not Today』
12『MIC Drop』
13『FYA』
14『Burning Up (FIRE)』
15『Body to Body』
16『IDOL』
17『Come Over』
18『Butter』
19『Dynamite』
20『Save ME』(最終公演は『DOPE』)、『Crystal Snow』(最終公演は『FOR YOU』)
(アンコール)
21『Please』
22『Into the Sun』

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