大阪の若手有望株・フースーヤ、いよいよ東京進出へ「お互いの気持ちも東京に向いてる」
お笑いコンビ・フースーヤ(谷口理、田中ショータイム)は現在、大阪の若手シーンをけん引する存在だ。テンポのいい漫才や勢いのあるギャグフレーズでSNSを席巻した2人も実は30代。「老い」とも戦い、次なるステップを冷静に考えている。誰も予想し得ない目標や「東京進出」についてボケと真剣回答を交えて明かした。

ボケと真剣回答が交わったインタビュー
お笑いコンビ・フースーヤ(谷口理、田中ショータイム)は現在、大阪の若手シーンをけん引する存在だ。テンポのいい漫才や勢いのあるギャグフレーズでSNSを席巻した2人も実は30代。「老い」とも戦い、次なるステップを冷静に考えている。誰も予想し得ない目標や「東京進出」についてボケと真剣回答を交えて明かした。(取材・文=島田将斗)
舞台上で無尽蔵のスタミナを見せているように思える2人だが、デビューから時がたち、身体には確かな変化が現れているという。
「このネタやり始めたの多分23、4歳とか、なんですけど、最近明らかに体力の衰えは感じて……(笑)。やっぱ昔と比べると、ネタ終わりの二人の息のあがり具合がもう違うんですよ」(谷口)
かつては1日6公演すべてで全力のギャグを披露していたが、最近は「ちょっとしゃべくり(漫才)で行こうか」と“休憩”を挟みながら調整していると明かす。さらに1年半ほど前には、衝撃的な事件もあった。
「あんなにやり慣れたあいさつギャグで、腰砕けたんですよ。いや信じられへんかった。もう子どもの徒競走で転けるお父さんと一緒っすよ。脳みそと体が全然ついていけてない。完全に老いでしょ。ショックでしたね、あ、体弱なってるんかーって」(田中)
芸風的に「老い」は一見、天敵のように思えるが、2人の考えは違う。むしろ面白くなっていくとみている。
「ジジイになったら何倍も面白くなるなっていうのは二人とも思ってるんで。ジジイになって同じギャグやって『よいしょー、あかん、もう肩上がらへんわ』とか言うててもおもろいかなと。よいしょ(ギャグフレーズ)の重みも全然変わってくる(笑)。年取れば取るほど面白さ増していくんかなっていう。ワインと一緒、マジで。熟成されていく“ワイン漫才”ですね」(谷口)

大阪で10年過ぎたら「上京か『せやねん!』のレギュラーかどっちか」
キャリアを振り返ると、これまで2度の大きな波があった。第1次ブレイクは2016年の冬、フジテレビの特番『新しい波24』への出演だった。谷口は「あの瞬間は『これは次のナインティナインきたんちゃう?』っていう瞬間はありましたね」と当時を回顧する。
そして第2次ブレイクが訪れたのが2021年頃だ。
「優勝したわけではないけど『M-1』の動画と、霜降り(明星)さんのオールナイトニッポンの掛け算で来ましたね。霜降りさんのラジオに出させてもらって、それまで単独ライブとか全然埋まらなかったんですけど、一気に埋まるようになって。本当に評価されたという感じでした。(CMの仕事も)全然なかったっす。関東ローカルの不動産屋さんのCM1本だけ。それを経て天下のGoogle Pixelとか。関西でロケとかもめちゃくちゃ増えたっすね」(谷口)
確かな実力と人気を手にした彼らだが、現在の立ち位置については「まだまだ低い山の高い所」と冷静だ。
「単独も満席になるようになって、ほんま登山道具が一式そろって、さあ登っていこうかみたいな感じですね。現在地的には『大阪の若手で今誰や』って言われたら僕ら名前が上がるぐらい。『だいぶええとこおるな』という所っすけど、全国的に見たらまだまだやと思うし」(谷口)
2人が目指すその山の頂きには何があるのか。尋ねると、驚きの答えが返ってきた。
「TikTokerっすね(笑)。もう超有名TikTokerになりたいです。全若者が憧れる、全世界の人に届くTikToker。次の『倍倍FIGHT!』は俺だって感じですよね」(谷口)
「M-1とかも別にTikTokerになるための手段でしかない。踏み台でしかないっすね。TikTokと言えばフースーヤみたいな」(田中)
より多くの人に知ってもらうため、関西の芸人にとって避けては通れないのが「東京進出」の話題だ。毎年のようにファンの間でも「フースーヤはどうするのか」とざわつきが起きているが、2人の意志は固まりつつあるようだ。
「絶対しますし。全員に知ってもらうためのツールが東京に多いので、行く人の気持ちも十二分に分かる。1回勝負はしたいってのあるんでしょうね。ほんまに首都が東京でよかったなとは思います。北海道とかじゃなくて(笑)。まだ新幹線2時間なんで」(谷口)
進出のタイミングについては「M-1の結果が出てっていうのが一番理想」としつつも、現状の大阪でのキャリアの成熟が進出を後押ししていると語る。
「そろそろお互いの気持ちも東京に向いてるな、みたいな。大阪の賞レースも僕ら終わってるので。だからもう、後やることは東京にしかない。時間的にもそうですよね」(田中)
さらに谷口は、持ち前のユーモアを交えながら大阪での“限界”をこう笑い飛ばした。
「『大阪の若手といえば』ぐらいのとこまでは来たんで、ほな次何するの? の中に必然的に入ってきますよね。大阪の中で10年過ぎたら、上京か『せやねん!』のレギュラーかどっちかですから。もうトミーズさんの後継者か、ぐらいしかないんちゃうかなという(笑)」
NHK上方漫才コンテストでの優勝やytv漫才新人賞決定戦での優勝など着実に大阪でのキャリアを積み上げてきた。パーソナリティーを務めているラジオ番組『サクラバシ919 WEEKEND STYLE』(ミクチャ×ラジオ大阪)も順調だ。大阪という山で「若手のトップ」に立ち、すでに東京を登る準備は万端。首都圏のど真ん中で、今後どんな活躍を見せていくのか。熟成されていく2人から目が離せない。
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