榊原信行CEO、小川直也のサラリーマン長男にRIZIN参戦を大胆提案?「“いっちょやるか”ってなったらいい」
“暴走王”小川直也が28日、自身のYouTubeチャンネル「暴走王ch」を更新。今回はRIZINの榊原信行CEOとの再会動画の第3弾になるが、榊原CEOは小川の長男・雄勢に対するまさかのRIZIN参戦を提案した。

柔道グランドスラム東京の100kg超級で優勝…現在はサラリーマンに
“暴走王”小川直也が28日、自身のYouTubeチャンネル「暴走王ch」を更新。今回はRIZINの榊原信行CEOとの再会動画の第3弾になるが、榊原CEOは小川の長男・雄勢に対するまさかのRIZIN参戦を提案した。(取材・文=“Show”大谷泰顕)
小川と榊原CEOの3年2か月ぶりとなる「電撃再会」。今回、話題に上がったのは小川の長男・雄勢だった。雄勢は五輪出場こそ逃したものの、2017年に開催された柔道のグランドスラム東京では100キロ超級に初優勝するなど、日本でもトップクラスの実力者の一人だった。ちなみに現在は柔道から離れ、別の道に進んでいる。
これに関して小川は「いろいろ話もしていたけどさ。とりあえず今(の雄勢)はビジネスマンをやりたいって言うからさ」と話すと、すかさず榊原CEOが「(雄勢は)おいくつですか?」と問う。
これに小川が「29、30歳になったのかな(※7月20日の誕生日を迎えると30歳)」と返すと、「まだチャンスありますね。小川直也のDNAを持った男がね」と榊原CEO。続けて小川が「(雄勢の)体型も、すごく細くなっちゃった」と語った。
小川によれば、今現在の長男・雄勢の容姿は、自身が2000年代にPRIDEに出ていた頃のような雰囲気だという。
「あんな感じよ。100(キロ)ちょっとくらいしかないんじゃないのかな。ヒザが悪いからって体重を軽くして。筋トレもガシガシやっている。サラリーマンじゃねえのかよって」
そんな話を耳にすれば、榊原CEOが黙っているわけはない。
榊原CEO「サラリーマンをやってみて、違うんじゃないかって思うんじゃないですか?」
小川「俺も(プロ入り前はJRAで)サラリーマンをやっていたからね」
榊原CEO「このまま終わっていく……。これ(サラリーマンは)いつでもやれる。今しかできないチャレンジが……。親父さんの背中を見て、そこに“いっちょやるか”ってなったらいいね」
そう言って榊原CEOは、あくまでやんわりとながら“暴走王子”への公開オファー(?)を試みる。
もちろん、その思惑に雄勢がハマるかはともかく、榊原CEOいわく、昨年は「大不発に終わったヘビー級GP」もあったためか、是が非でも重量級の目玉や柱となるファイターを手に入れたい気持ちがあることはあきらかだ。
なにせ1993年にK-1GPが初開催された時も、2000年にPRIDE GPが初開催された時も、無差別級の世界の強豪がしのぎを削って最強の座を争ったことがその後の勢いに大きく影響した。いや、大相撲がこの国で国技と呼ばれ、長らく愛され続けているのは、スピード感のある中軽量級と違い、肉弾相打つ重量級の全力ファイトが導く分かりやすさがひとつの理由でもあるだろう。
要は、重量級がしっかりすれば、独特の村社会を形成する格闘技界の枠を平然と乗り越えるだけの「ど迫力」という何者にも変え難い説得力が手に入る。
しかしながら小川は「(雄勢は)僕の(PRIDEやハッスルでの姿)を見ていたじゃないですか。それと(今を)比べて、明らかに熱が違う……それはたしかにそうだよな……と思うよな」と話すと、「俺が一生懸命にやっていればよかったのかな。そしたらすんなりね……」と語り、自身がプロの世界から身を引いたことを引き合いに出した。

「対世間」という意識
とはいえ、榊原CEOはRIZINの持つ可能性について一切あきらめる気はない。事実、昨年大みそかはさいたまスーパーアリーナに4万人以上の観客を動員し、公式YouTubeチャンネルの登録者数は142万人を超えた。この数字は、少なくとも国内においては他の格闘技団体の追随を許さない。
たしかに小川と榊原CEOが「電撃再会」を果たした1本目の動画では、榊原CEOは「まだ(RIZINは)PRIDEを超えられていない」と話していたが、今回はそれを補完する発言も口にした。
「(RIZINが)PRIDEを超えている部分もあるかもしれないけどね。ただ、社会現象……オーちゃん(小川)とかとは社会現象になっていたし、結局、格闘技とかプロレスファンにだけ届いていてもダメじゃないですか。(アントニオ)猪木さんも言う通り、環状線の外側(※格闘技界ではなく、その外側の『世間』を指す)にどう届けるかっていうところ。他の格闘技団体にその意識はないかもしれないけど、僕らはそこに意識を持って行っている」
つまり榊原CEOは「対世間」こそ、RIZINが目指すものであると断言したのだ。榊原CEOは、そのために「もっとRIZINの持っている熱を外側に届けられるような。それは僕らがいくら施策を組んでも、それをリング上で躍動する選手の力を借りないと無理なんですよ。だからそういう力を持ったカリスマ的な存在がまた登場してきてくれたらいいな」と話した。
その上で榊原CEOは「つくっているものの熱が強ければ、その熱は届くと思う」「ここのマグマの熱をもっと熱くすれば届くはず」「プロレスと格闘技の熱はメジャースポーツに決して負けないというか、そこを突き抜けるくらいの力がある」と文字通り熱く語った。
最近でも冬季五輪における日本代表の活躍もあったが、榊原CEOは「それも素晴らしいと思う」としながら、「やっぱり(格闘技は)採点をして美しさを競うとか、出来栄えを競うものとは違う」「相手の存在をぶっ潰してナンボっていう分かりやすい勝ち負け」「我が世の春と人生最悪の日を迎える、そのコントラストの分かりやすさをもっと届けられるんじゃないかって気がする」と語ると、最後に「リング上を任せられる人が(欲しい)。小川直也待望論ですね」と付け加えた。
現実論で考えれば、一足飛びに“暴走王子”がRIZINのリングで暴れ回る姿が見られる可能性は決して高いとはいえないが、歴史をひも解くなら、五輪を目指しながら夢破れた結果、プロ入りを果たしたファイターのほうが、なぜかプロになってから活躍していく例は数多く散見されている。一例を挙げれば、桜庭和志や藤田和之がこれにあたるが、要はそれだけ内包された反骨芯に火が点くのだろう。
また、当然の話として父親が偉大であればあるほど、2世の重圧は想像を絶するに違いないが、仮の話、実現しなかったとしても、小川のDNAを持つ者がその後を継いでいく姿を想像するだけでも夢やロマンを感じるのは間違いない。
実際、RIZINでは桜庭のDNAを受け継いだ大世が世界の強豪と闘っていく姿は父とダブることがある。
しかもそれを受け入れる側のRIZINの根底に「対世間」の意識があるのであれば、重量級の“暴走王子”がこれにかけ合わさった場合には、どんな化学変化が見られるのか。それを想像するとさらに自然と夢が膨らんでいく。
いずれにせよこの夢物語が夢で終わるか否か。少なくともこの件は、今後の動向に注目していく価値はありそうだ。
(一部敬称略)
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