“戦隊モノ”ひと区切りでも…「10年後なり20年後に何かあるかも」 『ブンブンジャー』宮澤佑が寄せる期待
現在、全国の劇場で映画『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVS爆上戦隊ブンブンジャー』が公開されている。戦隊シリーズといえば、50年続いた長寿作品ながら、本年2月に終了した『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』でひと区切り。その情報が公になると各方面から惜しむ声が相次いだ。今回は同作で久しぶりにブンバイオレットを演じた、俳優・宮澤佑に作品の見どころと戦隊への思い、さらに今後の抱負を聞いた。

「年齢的にもラストチャンスと思って」受けたオーディション
現在、全国の劇場で映画『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャーVS爆上戦隊ブンブンジャー』が公開されている。戦隊シリーズといえば、50年続いた長寿作品ながら、本年2月に終了した『ナンバーワン戦隊ゴジュウジャー』でひと区切り。その情報が公になると各方面から惜しむ声が相次いだ。今回は同作で久しぶりにブンバイオレットを演じた、俳優・宮澤佑に作品の見どころと戦隊への思い、さらに今後の抱負を聞いた。(取材・文=“Show”大谷泰顕)
「カオスなほうに転がしてぇのさ」。宮澤が『ブンブンジャー』で演じたブンバイオレットこと焔先斗(ほむら・さきと)は、トラブルの状況を「カオス」と呼び、それを楽しむ一面を持つ、宇宙一の「始末屋」だった。結果的に宮澤がこの役にたどり着き、晴れてレギュラー陣の一人に選ばれるにはそれ相応の時間と経験を要した。
なにせ宮澤が初めて「戦隊」や「仮面ライダー」のオーディションを受けはじめてからブンバイオレットを到達するまでには10年近くの月日がたっていたからだ。事実、宮澤が「最初にオーディションを受けたのは19歳の時」だったし、そこから「10回以上は落ちた」との苦い経験があった。
それでも、オーディションに合格できなかった約10年の間に、『仮面ライダーリバイス』(2021年~22年)や『仮面ライダーガッチャード』(23年~24年)ではゲスト出演を果たしたこともあった。これは推測の域を出ないが、過去にはそういった役にも巡り会えず、去って行った人たちがどれほどいたのか……。
そう考えると宮澤の運の強さに驚くが、実は宮澤としてもブンバイオレットのオーディションは「年齢的にも本当にラストチャンスかなと思って」と受けたという。
その甲斐あって、本格的に宮澤の出演した回が放送されると、ブンバイオレットの反響は「過去の作品とは違うものがあった」と語る。
それに関して宮澤は「僕は今30歳なので、周りも結構、結婚していたり、子どもがいたりするんです。だからそういった方々が見ていて喜んでくれるのがうれしかった」「もし年齢的にもっと若かったら、その経験はできなかったかもしれない」と話した。
話数で言うと、正式に宮澤がブンバイオレットに“ビュンビュンチェンジ”するのは16話(24年6月16日放送分)からだったが、宮澤は「16、17、18話と立て続けに焔先斗に焦点が当たる回が続いたんですけど、そこで先斗がこういう人物だっていうのを自分の中で確立させていった」という。
その後、2025年2月に『ブンブンジャー』は最終回を終え、直後のファイナルライブツアーを含めると約1年間以上の間、宮澤は先斗を演じ続けてきたが、「僕としてはその中で、自分がどれだけ成長できるかを考えながらやっていたので、自分の人生でもすごいターニングポイントになった」と振り返った。
また、今作品に関しては、「一つの区切りとして本当に総決算というか、『戦隊』の全てが詰め込まれているような作品になったんじゃないかなと思いますね」と話すと、見どころのひとつに「やっぱりエンディングがすごいすてきですね」と笑顔を見せた。

『ブンブンジャー』メンバーはみんな仲がいい
「実際、僕自身も今回の作品を見終わった時に心が湧いたっていうか。『戦隊』は小さい頃から見ていたから込み上げてくるものがあったし、自分が1年間以上、(ブンバイオレットを)演じたので、その思い入れも強いですから」
とはいえ、「戦隊」がひと区切りとなると、宮澤がブンバイオレット(焔先斗)を演じる機会もひと区切りとなるが、宮澤自身はあくまでひと区切りであって、これでお別れだとは考えていない。
「もちろん、今後どうなるかは分からないですけど、もしかしたら『ブンブンンジャー』も、10年後なり20年後に何かあるかもしれないし、そういう話を『ブンブンジャー』のメンバーとも話しているんです。メンバーはみんな仲がいいから、そうなったらいいね、みたいに。『1年後でもいいよね』とか」
実際、過去の「戦隊」でも10年後や20年後を描いた作品も数多く制作され、劇場で公開された作品も存在することから、『ブンブンジャー』もその可能性は十分考えられる。
それでも宮澤は「僕個人はそういう気持ちはありますけど、みんなそれぞれ仕事もありますしね。ただ、また成長した姿を見てもらえたらいいなとは思いますね」と話したが、「ファイナルライブツアーを入れたら1年以上あの決めゼリフを言ってきましたので、今でもナチュラルには言えます。『ブンブンジャー』にしても、まだそれこそ終わって1年もたっていないし、まだそのテンション感は身についたままというか、すぐには忘れないものなのかなって」と熱く語ったが、今回の取材を通じて受けた落ち着いた物言いは、どちらかと言えばブンバイオレット(焔先斗)とは真逆の印象を受けた。
そんな宮澤に対し、今後の抱負を聞いていくと、「お芝居することが好きなので、表現できる場所にはずっと携わっていきたいなと思っていますし、もちろん『ブンブンジャー』があったから、次の作品につながっていると思うので、本当に感謝しつつ、たくさんの役柄にチャレンジしていきたいなって思いますね」と目を輝かせた。
ちなみにこの春、宮澤主演のTOKYO MX連続ドラマ『犬飼さんは隠れ溺愛上司』(月曜深夜1時5分)が4月6日よりスタートする。
これに関して宮澤は「ドラマ、しかも連ドラで、僕にとって初めての挑戦になるので、今からどうなるのか楽しみですね」と話しながら、今後に関しては「基本的にはいただいた仕事を着実にやっていきたいなっていうスタンスでいますけど、今後は大河ドラマのような、さらに規模の大きい作品にチャレンジしていきたいとも思っています」と胸を膨らませる。
さらに今は趣味となっている柔術も「帯の色を上げていきたい」と話していたが、一つ一つの与えられた役柄を着実に歩んできた姿勢と、そこからさらに一歩ずつ高みを目指していく心構えに加え、10年以上の時間をかけてあきらめずにブンバイオレットをゲットした運の強さがあれば、今まで以上に今後の人生は明るいものになっていくに違いない。
それこそ、自分の人生をいい意味で「カオスなほうに転がし」ながら、自身の生きざまを全うしてもらいたい。
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