のん、坂本龍一さんの“遺服”をまとい朗読 吉永小百合の指名受けての決意「震災15年、風化させない」
俳優・のんが26日、東京・サントリーホール大ホールで行われた「東北ユースオーケストラ演奏会2026」東京公演に朗読者として出演し、終演後に囲み取材に応じた。同楽団は、2023年に亡くなった音楽家の坂本龍一さんが13年に立ち上げ、代表・監督を務めていた。今回は栁澤寿男氏の指揮で、ベートーヴェンの交響曲第5番『運命』や、坂本さんの楽曲『Tong Poo』『Merry Christmas Mr. Lawrence』などを披露。例年、東京公演は俳優・吉永小百合が朗読を務めていたが、日程の都合で出演できず、吉永自身の指名でのんが大役を務めた。

「東北ユースオーケストラ演奏会2026」東京公演
俳優・のんが26日、東京・サントリーホール大ホールで行われた「東北ユースオーケストラ演奏会2026」東京公演に朗読者として出演し、終演後に囲み取材に応じた。同楽団は、2023年に亡くなった音楽家の坂本龍一さんが立ち上げ、代表・監督を務めていたことで知られ、今回は栁澤寿男氏の指揮で、ベートーヴェンの交響曲第5番『運命』や、坂本さんの楽曲『Tong Poo』『Merry Christmas Mr. Lawrence』などを披露。例年、東京公演は俳優・吉永小百合が朗読を務めていたが、日程の都合で出演できず、吉永自身の指名でのんが大役を務めた。
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公演を終えたのんは「東北ユースオーケストラの皆さんの演奏にすごく気持ちがこもっていて、かっこいいなと思いました」と実感を込めた。
「オーケストラのみんなのパワー、輝きがすごくあるので、毎回自分も元気になると言うか、エネルギーをもらっています」
今回は吉永からの指名を受けての大役。東京公演での朗読は2回目だが、本番に向けて吉永からチョコレートと手紙の差し入れがあったことを明かした。手紙の内容を問うと、「私に届けてくださった手紙なので、すごく特別な手紙なんですけど……」と明かしたくないそぶりをしつつ、「東京公演を応援してくださる手紙で、『またご一緒できたらなと思います』と書いてくださいました」と笑みを浮かべた。
朗読にあたっては、平和を大切にする吉永の思いや読み方を参考にしたという。
「前回の東京公演を見させていただいた時、吉永さんの朗読がとっても心に残っていて、あの時の感覚が大事だなと思っていました。(本番では)皆さんの演奏をじっくりと聴きながら、音楽と混ざり合うように読めたらいいなと思っていました。生の呼吸で合わせてやっていくイメージで、指揮の柳澤さんとも『今日が一番良かった』と話していました」
確かに安里有生作の『へいわってすてきだね』を朗読した際は、「みんなの心から へいわがうまれるんだね せんそうはおそろしい」などの言葉に、吉永さんが訴え続ける「反戦」の思いが乗り移っているように感じさせた。
東北ユースオーケストラの設立は、2011年3月11日に発生した東日本大震災がきっかけ。すでに15年の月日が過ぎ、のんは「今できること」を問われると、「監督である坂本龍一さんも生前におっしゃっていたように、これを風化させないこと、これからもつないでいくことがすごく大事だと思っています。私たちは生きていく限り、自然と向き合っていかなきゃいけないので、残された方の気持ちも、それまで生きていた方たちの気持ちも伝えていく、忘れないということがすごく大事なんじゃないかなと思っています」と、坂本さんの遺志を継ぐ覚悟をにじませた。
そう話すのんの胸元には、椿の花をモチーフにした特別なコサージュが飾られていた。のんが展開するプロジェクト「WE/(ウィーアンド)」の一環で、ファッションデザイナーのケイスケヨシダ(KEISUKEYOSHIDA)氏とコラボレーションしたものだという。
「坂本龍一さんが生前ご着用されていたお洋服を、椿の花をモチーフに一つの作品に作り変えました。椿は東北でたくさん咲いている花なので、東北をイメージして決めました。坂本さんの存在や意志や音楽など、いろんなものを形に残して、いつも思い出していけるような作品にしたいと思っています」
岩手県も舞台になったNHK連続テレビ小説『あまちゃん』でヒロインを演じたのんにとって、東北は「第二の故郷」だという。
「東北に行くと皆さんが親せきのように迎えてくれます。温かいですし、私も東北からパワーをもらっているし、東北の皆さんと一緒に歩いていくような、そんな気持ちでいつも活動しています」
坂本さんの音楽の魅力について聞かれると、アーティストならではの視点で回答した。
「聴いていると、すごく静かな場所にいる気持ちになります。自然の音、特に坂本さんが大切にされていた水の音が聞こえるような感覚になったり、自分が日々暮らしている中で聞こえてくる音もすごく繊細に流れてくるような感覚になります。自分の生活の音が流れ込んでくる感じがすごく美しくて、何でもない生活の中の音たちに敏感になれるような気がします」
『あまちゃん』から13年、32歳になったのんは吉永の思い、坂本さんの遺志、東北への恩返しを胸に独自の活動を続けていく。
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