元は甲子園を目指した野球少年 新星kice、等身大の言葉で紡ぐノンフィクションの音楽「うそを言っても面白くない」
新進気鋭のアーティストkice(キス)が、今月4日に待望のソロデビューを果たした。クリアなハイトーンボイス、そして自身で作詞・作曲も担当する楽曲を武器に、1stデジタルEPリリース、4月には1stデジタルシングルリリースと勢いに乗る。後編では、アーティストとしての原点や初ステージとなる1st主催ライブへの思いを聞いた。

【後編】アーティストとしての特徴は「声」
新進気鋭のアーティストkice(キス)が、今月4日に待望のソロデビューを果たした。クリアなハイトーンボイス、そして自身で作詞・作曲も担当する楽曲を武器に、1stデジタルEPリリース、4月には1stデジタルシングルリリースと勢いに乗る。後編では、アーティストとしての原点や初ステージとなる1st主催ライブへの思いを聞いた。(取材・文=小田智史)
――韓国ボーイズグループ・BIGBANGのG-DRAGONさんに影響を受けて、ソロ活動を意識するようになったとのことでしたが、音楽にのめり込んだのはいつですか?
「中学校までは野球をやっていて、当時は高校でも野球をやって、甲子園に行って、プロ野球に行きたいと思い描いていました。でも、自分の学力的に行ける高校が限られてしまって、野球の道は諦めました(苦笑)。その後、なんとなく『美容師をやりたい!』と思ったんですけど、高校1年か2年の時になんか違うなと感じて。その時に、大学生活が終わるまで音楽をやろうとふと思ったんです。友人とカラオケに行くことも好きだったし、BIGBANGさんや日本のアイドル・アーティストさんの曲をたくさん聴いてきたので、憧れがあったんだと思います。『この時!』というのはなくて、自然とやりたくなって、やり始めたらより好きになって、のめり込んでいった感じなので、珍しいタイプかもしれません」
――気づいたら、音楽の虜になっていた、と。
「高校3年の時に、一度違う会社でデビューしたんです。そこから20歳、21歳の時までグループ活動をしていました。そこを辞めたあとは、アルバイトもしつつ新しいオーディションに挑戦して、グループのオーディションに受かって、ソロ活動を始めた今に至る感じです。いろんな経験をして、また新しいスタートですね」
――客観的に見て、「kice」はどういうアーティストだと思いますか?
「もともと、自分の声は好きじゃなかったんですけど、音楽関係者の方に、『すごく印象に残って武器だよね』とか『高くて特徴的』と言っていただけることが多いので、そこから自声に自信を持つようになりました。声は『kice』を象徴する一つだと思いますし、楽曲も自分で作詞・作曲を担当していることも武器になるものだと思っています。アーティストとして、常に誰かの心の寄りどころでありたいですね」
――作詞・作曲は自身で行われていますが、kiceさんの場合、曲はいわゆる“降ってくる”感じなのでしょうか。
「フラッシュアイデアじゃないですけど、『こういう曲作りたい』『こういう歌詞を書きたい』とパッと思う時があって、いつもその瞬間待ちです(笑)。歌詞やワードは常にメモするようにしていて、そこから『作りたい!』となった時に作る感じ。作ろうと思ってからデモが出来上がるまで1週間かからないくらいなので、結構早いかもしれない。ただ、僕は長く作業できないタイプで(苦笑)。疲れちゃうので、もって3時間くらい。日数はかかるかもしれないですけど、トータルの時間でいったらそこまで長くない気がします」

夢はG-DRAGONとの楽曲制作
――4月1日には1st. Digital Single『Bye Bye』もリリースされます。
「“ザ・ラブソング”みたいな楽曲です。『Bye Bye』のタイトル通り、成功した恋愛じゃないことは分かりやすいと思います。これは学生時代の曲なんですけど、『学生時代ってすごく楽しかったな』『もうあの頃に一生戻れないんだな』と最近あらためて感じました。同窓会とかで、懐かしい思い出や感情が自分の中で蘇ることがあると思います。『恋したくなれば君を思い出してる』という歌詞があるんですけど、本当にその歌詞の通り、おそらく一生自分の中で忘れられない人になるんだろうな、今までした恋愛の中でこの人のことをずっと引きずるんだろうなと思ったからこそ、この楽曲で一区切りつけよう、みたいな感じの曲になっています。決して未練があるわけじゃないですけど、忘れられないものってあるじゃないですか。それがその経験だったので、忘れたいけど忘れられないし、忘れないためにも曲にしよう、と。両方の意味がありますね」
――等身大の思いを楽曲に反映させるのが、kiceさんの特徴の一つですよね。
「たしかに。どの楽曲でも無理なことを書かないというか、自分が経験した以外なことは書いていないかもしれないですね。うそを言っても面白くないじゃないですか(笑)。楽曲も作品なので、ドラマと一緒で、ノンフィクションじゃないものも全然あるし、それも好きなんですけど、基本的には自分の気持ちや思いを伝えたいので、自分の体験と大きくかけ離れるようなことは、なるべく書かないようにしています」
――4月10日には東京・渋谷のStar Loungeでのデビューライブが決定しています。
「主催でライブをさせていただくのは初めてなので、ものすごく緊張してます。『Starlight Parade』というイベント名を自分でつけさせていただきました。『Starlight』は自分の楽曲から取っていて、『Parade』はお祭り。アーティストはライバルでもあり、味方でもあると思っているので、みんなで背中を押し合って、また一週間頑張ろう、みたいなイベントにしたくてこのタイトルをつけました。自分がやる楽曲とか、出演していただく方々はまだ調整中なんですけど、全てのアーティストと全てのファンの人が幸せになれるようなイベントを作りたい。そして、その中で自分はどういう楽曲を、どういう順番でやるかは凝っていきたいし、主催なので、最終的に『kiceが一番良かった』と言ってもらえるライブにしたいです」
――ソロ活動をしていくにあたって、共演したいアーティストはいますか?
「えー! 夢のまた夢で、ライブ共演とはまた違いますけど、G-DRAGONさんと一緒に楽曲制作をしてみたいです。最近、『一緒に曲を作りたい』と思ったのは、RADWIMPSの野田(洋次郎)さん。学生時代からずっと楽曲を聴いていて、すごく影響を受けた素晴らしいアーティストの1人です」
――音楽活動の傍ら、実はポーカーにもハマっているそうですね。
「楽曲制作に影響が出ないように自分をセーブしているくらいハマっていて、大きい大会に出場したり、海外に行って参加する計画もひそかに立てています(笑)。『ディーラーをやってみないか』という話から始まって、触ったことすらないしできるわけないと思っていたんですけど、遊び半分で始めたら面白くて。ディーラーをやっていると人のプレイを見るので、プレイヤーとしても楽しさに目覚めてしまいました」
――他にマイブームはありますか?
「グルテンフリーをしていて、外で食べられるものがすごく少ないので、アサイーボウルにハマってます。おいしいし、身体にもよくて、夜に食べても罪悪感がないので最高です。あとはサウナ! サウナに行って、アサイーボウル食べる。これでワンセットです(笑)」
――サウナにハマったきっかけは何ですか?
「サウナはもともと好きなんですけど、『サ活』ブームでみんな行くから、人が多すぎて行かなくなってしまって(苦笑)。最近、久々に友人と行った時に、再び自分のサウナへの熱量が戻ってきた感じです。サウナに行って帰宅すると、なんか『頑張ろう』と思えるんですよね。『整う』から仕事も頑張れる。個人的には疲れいてた方が気持ちいいから。サウナに行くとなったらその日は仕事とかめちゃくちゃ頑張ります(笑)」
――最後に、ファンの方へのメッセージをお願いします。
「まだ1人でソロライブをやったことがないので、自分の武器が何なのか、皆さんと一緒に発見していきたいと思っています。楽曲に関しては、キャッチーと離れすぎないようなものを作ろうと心がけているので、フックやバースもしっかり聴いていただきたいと思いつつ、僕は『滑舌がいい』『聞き取りやすい』と言われるので、声や言葉にも注目してもらえたらうれしいです!」
□kice(キス) 某アーティストと地上波テレビ局がタッグを組んだ大規模ボーイズグループオーディションの選出者であり、熾烈な競争を勝ち抜いた歌声とダンスは一級品。昨年8月に自身が作詞した楽曲『ボイスメッセージ』をTikTokに投稿すると瞬く間に話題となり、再生回数は100万回を突破。BMSGやLDHへ楽曲提供をしている新進気鋭の作家SASとタッグを組み、満を持してソロデビューが決定した。4月10日には、渋谷Star loungeでデビューライブを開催予定。ポーカーが趣味で、ディーラー経験もある。
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