フジテレビは17日、来春に夕方の報道番組『Live News イット！』（月～金曜午後5時42分）をリニューアルし、山﨑夕貴アナウンサー（38）、榎並大二郎アナ（40）、遠藤玲子アナ（43）の3人メインキャスター体制となることを発表した。産休、育休明けの山﨑アナにとって、報道番組レギュラー出演は初。現在、メインキャスターの元NHK・青井実アナ（44）とフジの宮司愛海アナ（34）は番組を卒業する。

『Live News イット！』が、局アナ3人で出直すことになった。視聴者への好感度が高い山﨑アナは、2023年3月19日に『Mr.サンデー』で第1子妊娠を報告。同8月27日、第1子の男児を出産した。そして、今年3月に育休から復帰。1年を経て、大役を担うことになり、「この度、報道の現場に初めて足を踏み入れることになりました。息子は現在2歳。育児と仕事のバランスを模索しながらの日々ですが、その経験があるからこそ、生活者の目線で伝えられることがあると感じています」とコメントした。

　その上で、「夕方は、寝かしつけまでのカウントダウンが始まる特に忙しい時間帯。そんな中でも、日々のニュースを身近に感じてもらえるよう、誠実にお届けしていきたいと思います」としている。

　榎並アナ、現在同番組で金曜メインキャスターの遠藤アナも育児を経験しており、家事や育児に忙しい視聴者に3人の奮闘ぶりが、共感を呼ぶ可能性はありそうだ。一方で、元NHKアナでフリーの青井アナが降板となる背景について、同局関係者は「過去のパワハラ問題に加え、制作費の問題もある」と指摘した。

　青井アナは24年2月にNHKを退局し、　同4月1日から『Live News イット！』のメインキャスターを務めてきた。同番組は、元タレント・中居正広氏と同局の元女性アナとのトラブルに端を発した問題も積極的に報道。一定の評価を受けていたが、同局は昨年4月9日、青井アナによるスタッフへの「不適切な言動」があったことを報告。青井アナも事実関係を認め、「言葉を扱う仕事に就いてる者として、相手に言葉を使って伝えている者として、あってはならないことだと強く感じております。この度は本当に申し訳ありませんでした」と謝罪した。

　青井アナはその後も出演を継続しているが、同局は一連の問題で広告収入が激減。タレントを多く起用している朝の情報番組『サン！シャイン』（月～金曜午前8時14分）を来年3月で終了することも決めている。両番組とも視聴率が低迷しており、同局関係者も「制作費を削る上では、数字の良くない番組でフリーアナやタレントに起用を止めたり、減らすことは仕方ない」と受け止めている。

榎並アナ「歳を重ね、ライフステージが変わる中で、ニュースをより“自分ごと”として受け止める機会が増えました。社会の出来事が、家族や暮らしにどう影響するのかを考えることが、以前よりも身近になったと感じています。だからこそ、正しく、分かりやすく、そして視聴者の皆さまが日々の生活を想像しながら安心して見られるニュースを、真摯（しんし）に届けていきます」

遠藤アナ「『Live Newsイット！』を担当して、ニュースに触れる中で『どういうこと？』と思うことは多いですが、忙しい毎日ではじっくり考える余裕がありません。視聴者のみなさんも夕方は同じではないでしょうか。だからこそ、一瞬でも『なるほど』と感じ、『夕飯の話題にしようかな』と思える。そんなニュースを新メンバーと届けていきます」