ボクシング世界3階級制覇王者のジョン・リエル・カシメロ（36＝フィリピン）が、12月27日に愛知国際展示場で開催される『SAIKOU × LUSH vol.4 in JAPAN』のリングに登場する。フェザー級8回戦にて、元日本ユース・スーパーバンタム級王者の溝越斗夢（26＝LUSH）との対戦が決定した。

「SAIKOU × LUSH」はボクシング、音楽、グルメが融合する新時代のスポーツエンターテインメントイベントで、今回は日本とキルギスの対抗戦に続く第8試合として注目のカードが組まれた。

　カシメロは元IBF世界ライトフライ級王者、元WBO世界ライトフライ級暫定王者、元IBF世界フライ級王者、元WBO世界バンタム級王者と、3階級での世界タイトルを手にした実力者だが、体重超過や規律違反などのトラブルを引き起こした“問題児”のイメージがファンの間では強い。

　通算戦績は40戦34勝（23KO）5敗1分1無効試合。10月にキルギスで行われた『SAIKOU × LUSH vol.2』では亀田京之介に0-3の判定で敗れたが、わずか2か月で再起戦のリングに上がる。名誉挽回を懸けた一戦として注目が集まる。

　一方、対戦相手の溝越は愛知県豊田市出身で、18戦11勝（5KO）5敗2分の戦績を持つ26歳。アマチュア時代には14戦9勝5敗の記録を残し、2025年11月にLUSHボクシングGYMへと移籍したばかり。攻撃的なスタイルと高い身体能力を武器に、元世界王者を相手に大金星を狙う。

　今回の対戦は「パワーvs若さ」という構図でも注目されており、カシメロの世界レベルの強打に対し、溝越がアウトボクシングで応戦するのか、それとも真っ向勝負を挑むのか、その戦術選択が勝敗の行方を左右するといえる。

　なおメインイベントではIBF世界フライ級タイトルマッチ12回戦、王者・矢吹正道にフェリックス・アルバラードが挑む一戦が行われる予定だ。