DJ KOO、緊急入院は「僕もびっくり」 感謝する家族への思い「愛情に勝るものはない」

歌手の鈴木亜美が、7月5日に横浜みなとみらいブロンテでデビュー27周年を記念した一夜限りのスペシャルライブを開催する。今回は小室ファミリーの先輩・DJ KOO(TRF)をゲストに招き、「Ami Suzuki - One-day Disco Night - with DJ KOO」と題してライブでファンを楽しませる。そこで公演を目前に控えた鈴木とDJ KOOにインタビュー。ステージへの意気込みや2人の近況などを聞いた。

27周年ライブで共演する鈴木亜美(左)、DJ KOO【写真:矢口亨】
27周年ライブで共演する鈴木亜美(左)、DJ KOO【写真:矢口亨】

27周年の鈴木亜美が7月5日に横浜でDJ KOOと記念ライブ

 歌手の鈴木亜美が、7月5日に横浜みなとみらいブロンテでデビュー27周年を記念した一夜限りのスペシャルライブを開催する。今回は小室ファミリーの先輩・DJ KOO(TRF)をゲストに招き、「Ami Suzuki – One-day Disco Night – with DJ KOO」と題してライブでファンを楽しませる。そこで公演を目前に控えた鈴木とDJ KOOにインタビュー。ステージへの意気込みや2人の近況などを聞いた。(取材・文=福嶋剛)

――取材前から笑いの絶えない仲睦まじいお二人ですが今回一緒にライブをしようと思ったきっかけを教えてください。

鈴木「私は、主にバースデーや周年のタイミングでライブを開催しますが、今年は、1998年にデビューして27周年となり、ゲストを招いて今までとは違う企画をやろうと思いました。それで誰を呼ぼうと思ったら、ここは師匠のDJ KOOさんしかいないと思い、オファーさせてもらいました」

DJ KOO(以下KOO)「こういう機会に一緒にできるなんて本当に光栄です。あみーゴ(鈴木)は、デビューの頃からよく知っていて、過去には限定ユニットの『Phoenix 2:00AM feat.Ami Suzuki』を組んで、音楽フェス『a-nation』にも出演しましたよね」

鈴木「そうですよね。ダンスミュージックが好きで高校生の頃からTRFの大ファンでした。そんな私が、まさかのTRFのみなさんと一緒の小室ファミリーに入り、その後、DJとして活動を始めた時に、DJの師匠的な存在としてお世話になったのがDJ KOOさんなんです」

KOO「照れますよね(笑)。彼女はAmi Suzuki名義でDJを始めたんだけど、ちょうど、EDM(エレクトロニック・ダンス・ミュージック)が流行り始めた頃で、周りのDJは結構、EDMを中心にボーカルものとか洋楽ヒットチャートで攻めるタイプが多かったのに、あみーゴは、ゴリゴリのインストトラック(ボーカルが入っていない音楽)で攻めてくるから『おお、こっちにいったか!』ってビックリしました。でも最後は彼女の代表曲『BE TOGETHER』(1999年)をかけて盛り上がるから上手いなって思って見てました(笑)。DJ活動するようになってからは、現場では『今日はどんな曲をかけたの?』ってよく話をしましたね」

――亜美さんは2009年から本格的にDJ活動に取り組みますが、DJを始めたきっかけは。

鈴木「ずっと歌手をやってきて、やっぱりダンスミュージックもやりたいと思い、DJに挑戦しようと決めました。それから必死に練習して、2008年7月にシングル『ONE』のリリースパーティーで初めて披露しました。ファンには新曲発表とお知らせして、DJは内緒にして驚かせようと思いました。ところがDJをプレイするとフロアがシーンとなって、ファンも『何やってんの? 大丈夫?』みたいな空気になり、とっても悔しかったんです。その光景は今でも覚えています。それで、『こうなったら本気でやろう』と決めて、10年近くDJをやりました」

KOO「その時の悔しさがあるから彼女はガチのDJになれたんですよ。ちょっと専門的な話をすると、あみーゴは他のDJにはないオリジナルのスタイルを持っていて、楽曲のレパートリーもすごく個性的で面白いんです。鈴木亜美じゃなくてAmi Suzukiとしてのスタイルがいいんですよ」

鈴木「うれしいです! やっぱり苦い経験があったからこそ成長できたと思います。その時の気持ちは今でも私の原動力になっています。歌手の鈴木亜美、DJのAmi Suzuki、そして最近は激辛女王の鈴木亜美なんて呼ばれますけど(笑)、それぞれちゃんと突き抜けないとダメだと思ってやっています」

KOO「そこがあみーゴの良いところなんですよ。またいつかDJを見たいですね」

鈴木「いつかそのタイミングがきたらやりたいですね」

KOO「以前、僕のDJイベントにあみーゴがお子さんを連れてフラっと遊びに来てくれたんですけど、僕の出番で『BE TOGETHER』を歌ってくれたんです。そういうノリの良さも彼女の魅力です」

鈴木亜美「もう今回はお祭りです。一緒に楽しみましょう!」【写真:矢口亨】
鈴木亜美「もう今回はお祭りです。一緒に楽しみましょう!」【写真:矢口亨】

鈴木亜美とDJ KOOが親として大切にしていること

――お子さんのお話が出ましたが、お二人の現在の活動にはやはりご家族のサポートも大きいのではないでしょうか。

鈴木「あります、あります! 長男は小学3年生になって、周りのお友達もみんな、母親は鈴木亜美だと知っていますから、母親としてだけでなく鈴木亜美としてもしっかりやっていかなくちゃっていう責任感が強くなりました」

――DJ KOOさんは、ニュースでも報じられましたが5月にアナフィラキシーショックで緊急入院されましたね。ご家族も心配されたのでは。

KOO「あれは体力が落ちている時に服用した薬が合わなかったのが原因だったみたいです。僕もびっくりしましたけど、『しっかり休んで、その間の仕事はだめだよ』って家族に言われました。やっぱり自分に何かあった時に一番支えになってくれるのが家族ですから。人生っていい時ばかりじゃないですし、そういう時に、同じ船に乗って、同じ方向を向いて進んでいくのが家族なんですよね」

――では親として最も大切にしていることを教えてください。

KOO「僕は愛情に勝るものはないと思っています。どれだけ自分が親バカだと思っても、いつまでも愛情を注ぎ込むことが一番大事かな」

鈴木「私は、もう自分も子どもになることですかね。同じ目線で子どもたちと接して、一緒に楽しい時間も苦しい時間も過ごしていきたいです。ケンカもよくしますけど、同じ目線で子どもたちも私も一緒に成長していくことを大事にしています」

――ここで改めてライブに向けての意気込みをお願いします。

鈴木「もう今回はお祭りですから。みなさんに楽しんでいただきたこうと思っています。私もお客さんと一緒にDJ KOOさんのDJを楽しみたいと思います」

KOO「普通は主役がトリじゃないですか」

鈴木「だって私が最後だったらDJ KOOさんのプレイを思いっきり楽しめないじゃないですか。歌い終わって開放感がマックスの時に踊りまくりたいです(笑)」

KOO「あみーゴのファンのみなさんは、世代がだいぶ広いと思うんですよ。だからみなさんに盛り上がって楽しんでもらえるような選曲をいろいろと考えています。僕の得意なダンスクラシックの懐かしいやつも入れたいですね。それとあみーゴが思わず『歌っちゃおうかな』って思うのも仕込んでおきます」

鈴木「もう最高じゃないですか!」

――そんなDJ KOOさんも今年DJ活動45周年とお聞きしました。

KOO「そうなんです。なので今年は日本中を元気にするような作品を出そうと思っています。こうやって声を掛けていただける後輩にも恵まれているので、これからも健康第一で長く続けていきたいですね」

鈴木「私も師匠を見習って音楽はもちろん、好きなことを健康第一で続けていきたいです」

――人に恵まれているといえば、DJ KOOさんの出身中学校、高校の後輩はすごい方ばかりだとお聞きしました。

KOO「そうなんですよ。最近だと大相撲の横綱の豊昇龍さんは日本体育大学柏高等学校の後輩です。前澤友作さん、ディーン・フジオカさんは鎌ケ谷市立第二中学校の後輩なんですよ」

鈴木「そんな方たちの先輩がDJ KOOさんだなんて面白すぎます(笑)」

□鈴木亜美(すずき・あみ)1982年2月9日、神奈川県出身。愛称はあみーゴ。1998年2月、テレビ東京系バラエティー番組『ASAYAN』の企画『ヴォーカリストオーディション・ファイナル』で1位を獲得し、同年7月、小室哲哉のプロデュースによる『love the island』で歌手デビュー。99年、7thシングル『BE TOGETHER』で初の1位を獲得し、同年末、第50回NHK紅白歌合戦に初出場。俳優としても2000年、NHKドラマ『ドラマDモード深く潜れ~八犬伝2001~』で初主演するなど活動の幅を広げた。04年、エイベックスへ移籍。09年から本格的にDJ活動も始め、海外でもDJを披露した。また激辛料理が得意なことから「激辛女王」の異名を持ち、21年、YouTubeチャンネル「あみーゴ TV」を開設。プライベートでは3児の母として22年度の「ベストマザー賞」を受賞している。血液型はA型。

□DJ KOO(ディージェイ・コー)1961年8月8日、東京都出身。DJ。5人組ダンス&ボーカルグループ・TRFのリーダーでDJ担当。93 年にメジャーデビューした。ソロとしては、ダンスクラシックやEDM、J-POPなど幅広い音楽をプレイし続けている。近年では、日本の伝統的な“お祭り”や“盆踊り”とのコラボを展開。2019年のアフリカ盆踊りの実現や、洋楽ノンストップコンピレーションアルバムのリリース、そして22年の日本盆踊り協会特別名誉顧問就任、大阪芸術大学客員教授就任など、多岐にわたる活動を行っている。1980年にDJ活動を開始し、2025年8月に45周年を迎える。

次のページへ (2/2) 【写真】鈴木亜美&DJ KOO インタビューショット
1 2
あなたの“気になる”を教えてください