俳優の亀梨和也が27日、都内で行われた映画『でっちあげ　～殺人教師と呼ばれた男』初日舞台あいさつに主演の綾野剛はじめ、共演する柴咲コウ、メガホンを取った三池崇史監督と共に登壇。客席に向かって返事を呼びかける一幕があった。

　本作は、第6回新潮ドキュメント賞受賞、福田ますみ氏のルポルタージュ『でっちあげ 福岡「殺人教師」事件の真相』を、三池監督が映画化。2003年、小学校教諭・薮下誠一（綾野）は、保護者・氷室律子（柴咲）に児童・氷室拓翔への体罰で告発された。体罰とはものの言いようで、その内容は聞くに耐えない虐めだった。20年前、日本で初めて教師による児童への虐めが認定された体罰事件。報道をきっかけに、担当教諭は「史上最悪の殺人教師」と呼ばれ、停職処分になる。児童側を擁護する550人の大弁護団が結成され、民事裁判へと発展。しかし、法廷は担当教諭の完全否認から幕を開けるのであった。

　事件をかぎつけた週刊誌の記者・鳴海三千を演じた亀梨。今作が真実を疑う物語だということもあり、「今こうやって僕らカメラで写真撮ってもらってると思ってますけど、メモリーカードがまだ入ってなくて、誰も1枚も写真を撮ってない可能性だってある」とまさかの記者にも疑いの目を向ける。綾野は思わず「よく思いついたね」と笑ったが、亀梨は「何も記録されてないかもしれないですから。真実ってそういうこともあるのでね。でも撮ってて欲しいですね。よろしくお願いします」と会場を笑わせた。

　また、この日のフォトセッションは客席をバックに撮影。MCからの「映画 でっちあげ」の呼びかけに「本日公開！」と叫び、キャノン砲が発射されるという演出があったため、一度練習をすることになったものの、客席からの声が弱く、MCからは「ちょっと（声を）温存されていた」との指摘が。すると、亀梨は1人客席の方を振り返り、「返事は?!」と大声で叫ぶ。これには隣にいた綾野も「亀ちゃんのライブバージョン出た」と大笑い。再度亀梨が「よろしくお願いします」と丁寧にお願いすると、呼びかけの甲斐あってか、練習よりも「本日公開！」の大きな声が響き渡り、大量の金テープが宙を舞った。