吉本興業所属のお笑いコンビ・ハイキングウォーキングが、6月22日に約10年ぶりとなる単独ライブ『ハイキング漫才ウォーキング』を大宮ラクーンよしもと劇場で開催する。日々全国の劇場に立ち続け、ネタを磨いてきた鈴木Q太郎と松田洋昌が合同取材会に出席し、結成23年で改めて挑む漫才、賞レースへの思いを激白した。

　単独ライブの開催が決まり、現リーダーのQ太郎は「この10年の間でコンビの関係、やっていることがちょっとずつ変わって来た。ついにオレも肩をぶん回すときが来たという感じで急に気合が入りました」と意気込み。松田は、M-1グランプリのラストイヤーを迎えてからは、お笑いを離れて大道芸を軸に活動してきたことを説明し、「大道芸のネタが完成しきったので、次の一手として漫才。もう一度お笑いに戻って来て漫才に向き合ってやっていこうという気持ちです」と説明した。

　Q太郎は「スーツ一丁で大宮行きます！」とアピールしており、コーラを一気飲みしてゲップを出さずに山手線の駅名を言い切るネタなど、おなじみのスーパーイリュージョンは封印かと思われたが、「使わないつもりでいますけど、袖には準備しておくかもしれません」と苦笑。「ついついどの場所でも、コーラと山手線の紙を持っていく。この間も万博会場で仕事があったので持って行ったら、申請の無い道具は使わないでくださいと言われました」と頭をかいた。

　そんなQ太郎だが、賞レースへの思いは強い。「キングオブコントに出る資格はあるのですが、賞レースはご無沙汰。M-1を卒業しても、毎年3回戦くらいになると松田さんと『あの若手がおもしろい』となるので、ずっと好きなんです」と吐露し、「今は賞レースでしか出てこられない時代になった。なので、おじさんも挑戦していいのではないか。THE SECONDで同じ世代の人も戦っているし、（漫才＆コント二刀流No.1決定戦）『ダブルインパクト』も始まるので鼻息が荒いです。あのヒリヒリした感じを味わいたいです」と語った。

　松田は「僕としては賞レースに出て戦えるネタがあるのだったら出たいと思う」と話しつつ、「（Q太郎は）そのネタが無くても『出たい！』と言うんです。去年、THE SECONDは出たのですが、道具を使うスーパーイリュージョンのネタをやると言い出して、ウケはしましたけど落ちました」と告白。今年もQ太郎が出場を熱望していたというが、「ネタが無いことをしっかりと説明したら納得してくれた。鼻息は荒いんですけど、ネタが無いのに何故？　というところはある。単独ライブを久しぶりにやって、ネタを作っていこうとなり、勝負は来年以降になると思います」と話した。

　コントではなく漫才を選んだ理由については、松田が「コントは向いていなかったのかもしれません。僕が設定して作ったものの中で、こうしろ、ああしろとやっていたのですが、それだとこの人（Q太郎）の良さを完全に殺していたんだと思いました。自由にさせた方が良いところが出ると思う」と言及。単独ライブでは過去のネタを含めて6本の漫才を予定しており、「70分の公演の中で40分は新ネタ。今までやっていない形のネタもあるので、新たな一面も見ていただけると思います」と予告した。

　現在、Q太郎は50歳。2004年頃から始めたコーラ芸について「年齢的に厳しく感じることは？」と質問が飛ぶと、Q太郎は「毎日、1日4本とか（コカ・コーラゼロの500mlを飲む）。今日もルミネtheよしもとで4回出番があるので、これから4本飲みます」とコメント。スケジュールの3分の2が劇場出番で埋まる状況ということで、体に異常がないか心配されるが、「コカ・コーラゼロの登場のおかげで糖質は抑えられている。1日4回だったら、2リットル分の砂糖を食らうわけじゃないですか。それが0。徐々に太ってはいますが、おおまかな太り方はしていない。糖尿病の気はないです。むしろ尿酸値と高脂血症の方がよくなくて痛風の手前の手前」と語り、「他社のコーラだと炭酸が弱い。ゼロは強炭酸で砂糖が入っていないので最高です」と笑った。