フジ人事権を握ってきた87歳日枝久氏、取締役退任へ 中居正広氏の女性トラブル問題が要因

フジ・メディア・ホールディングス(HD)が27日、公式サイトを更新し、同日に行われた取締役会で日枝久氏(87)の取締役相談役が退任する予定となったことなどを発表した。元タレントの中居正広氏による女性とのトラブルに端を発するフジテレビの問題が要因としている。日枝氏は40年以上にわたって取締役を務め、フジサンケイグループ内の人事権を持つなど強い影響力を及ぼしてきた。

フジテレビ【写真:ENCOUNT編集部】
フジテレビ【写真:ENCOUNT編集部】

フジテレビの役員は22人→10人

 フジ・メディア・ホールディングス(HD)が27日、公式サイトを更新し、同日に行われた取締役会で日枝久氏(87)の取締役相談役が退任する予定となったことなどを発表した。元タレントの中居正広氏による女性とのトラブルに端を発するフジテレビの問題が要因としている。日枝氏は40年以上にわたって取締役を務め、フジサンケイグループ内の人事権を持つなど強い影響力を及ぼしてきた。

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 発表文では「代表取締役の異動並びに当社及びフジテレビの役員体制の変更について」と題し、「当社は、本日開催の取締役会において、この度の当社子会社の株式会社フジテレビジョン(以下、「フジテレビ」)における問題を受け、ステークホルダーの皆様からの信頼回復に向けて、経営体制の在り方の見直しを実施することとし、下記のとおり代表取締役の異動及び役員体制の変更を行うことを決定しました。本件は、2025年6月開催予定の第84回定時株主総会に付議する取締役選任議案が承認可決されることを前提とします」と報告した。

 また、フジテレビは「本日臨時株主総会及び取締役会を開催し、信頼回復に向けて経営体制の見直しを決定しました。フジテレビにおいては、本日付けで新たな役員体制に移行しております。なお、監査役については6月の同社定時株主総会までは従来の体制とし、また、従来の社外出身の取締役も6月の同社定時株主総会まで任期を全うします」としている。

 さらに「取締役会の実効性を強化するとともに意思決定の迅速化を図るため、取締役数を減員する。[当社17名→11名、フジテレビ22名→10名]」「取締役会の多様性を図る観点から、女性取締役比率を3割以上とする。[当社36.4%、フジテレビ30.0%(取締役・監査役では、33.3%)]」「取締役会の年齢面での多様性も考慮し、50歳代以下の人材の新たな起用を進め、取締役の平均年齢を大幅に引き下げる。[当社71.2歳→61.6歳、フジテレビ67.3歳→59.5歳]」などといった取り組みも伝えた。

 日枝氏をめぐっては2月27日、フジ・メディアHDの経営諮問委員会の委員を辞任したことが発表された。その際には日枝氏が自宅で転倒し、圧迫骨折。入院中であることも明かしていた。

 なお、フジテレビとFMHでは、中居氏と女性のトラブルに局員の関与を指摘する一連の報道の問題を受け、多くのスポンサー企業でCMの見合わせが続いている他、FMHの株主である米投資ファンドのダルトン・インベストメンツからは、経営体制や企業統治の見直しを指摘されてきた。世間からの批判も高まる中、第三者調査員会も設置。調査結果は近く出るとみられている。

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