第106回全国高校野球選手権大会は23日、決勝を行い、京都国際（京都）が関東一（東東京）を2-1で破り、初優勝した。延長タイブレークにもつれ込む激闘。アルプススタンドにはまさかの応援団がいた。

　京都国際側のスタンドで応援していたのは、なんと「京都成章」のメンバーたち。両校は今年、京都大会で対戦。京都成章は0－3で京都国際に敗れていた。

　甲子園中継に登場した「京都成章」のメンバーは3回戦から応援しに来ているといい「地方予選で負けてしまったんですけど、京都国際の監督さんと部長が成章高校のOBで僕たちの先輩にあたるということで甲子園に行くなら京都国際さんしかいないなということで応援に来させてもらってます」と語った。

　決勝まで進んだ京都国際に対し「まさかここまで連れてきてもらえるとは思っていなかった。来年は僕たちの思いも背負って後輩たちが来てまたOBとして甲子園に戻ってこれるようなことがあればうれしいです」と心境を明かした。

　かつてのライバルを応援する「京都成章」の姿に高校野球ファンからは「フェアな精神」「これが見たいのにねったまアルプス」「球児達はこの舞台に立つために必死で努力をしてきたから、仲間の気持ちがわかるんだね」「そして最後ちゃんと自分たちの高校の事も喋れるのが素晴らしい」「良い関係性」「『俺たちの分まで頑張れ』と言うだけでなく、実際に応援に来る行動力に心打たれました」「高校野球は、こういうサイドストーリーがあるから根強い人気がある」「高校野球の絆を感じます」などの声が上がっている。