現役プロレスラーで新日本プロレスリング社長の棚橋弘至が28日、都内で行われた映画「アイアンクロー」（4月5日公開）トークイベント付き先行上映会に出席した。当日はお笑いコンビ、くりぃむしちゅーの有田哲平も登壇し、同作をアピールしていた。

　同作はフリッツ・フォン・エリック（ホルト・マッキャラニー）を父に持ち、プロレスの道を歩むことになった兄弟の実話をベースに描いた物語。“プロレス界の頂点”を目指す一家だが、三男デビッド（ハリス・ディキンソン）が世界ヘビー級王座戦へ指名を受けた直後、日本でのプロレスツアー中に急死してしまう。一家はここから、さらなる悲劇に見舞われる。

　棚橋は「（フリッツ・フォン・ケビン役を演じた）ザック・エフロンがひたすらかっこいいです。プロレスラー役となると俳優さんだと若干細い“ホソマッチョ”というイメージがあるんですが、この映画に出られている俳優さんは筋肉量が十分付いています。もともといい体なのは知っていたんですが、相当トレーニングを重ねて、ワンサイズ大きくなったような気がします」と語りつつ、「プロレスを真正面から取り組んでいて、試合への精神的な負担だったりとか、そのストレスでレスラーがどう感じているかとか細かいところまで描いてくれています。試合のシーンも不自然なところがありませんでした。現役レスラーとしては、レスラーとしての気持ちを皆さんにシェアできるんじゃないかなと思います」と現役レスラーならではの目線で同作の感想を述べた。

　物語のモデルとなったフリッツはジャイアント馬場やアントニオ猪木らと激闘を繰り広げ、鉄の爪＝アイアンクローを得意技とした米国の伝説的なプロレスラー。MCから「アイアンクローを食らったことはありますか」と質問が上がると、棚橋は「ありますね。中西（学）さんから受けましたね」と即答すると、有田は「ああ、やってた。やってた」と声を張り上げた。棚橋は「中西さんはアレンジして、アイアンクローをしながら大外刈りしたりしてたんです。でも、中西さんは使い続けないという悪いところがあるんです。飽きちゃったんですかね」と振り返りながら、ニヤリと笑った。

　また、昨年12月に新日本プロレスの社長に就任した棚橋は「試合がない日は出社してます。各部署との会議や役員会議にも参加します。承認印もいるんで、書類を見ずに押します」と笑いを誘いつつ、「社長を全力で勉強中です。自分なりの社長像を見つけようとしていて、日本一動いてプロモーションする社長になろうと思っています」と意気込みを語っていた。