俳優・趣里が主人公・福来スズ子を演じるNHKの連続テレビ小説『ブギウギ』（月～土曜午前8時）について、NHKの制作統括・福岡利武氏が取材に応じ、第5週（10月30日～11月3日まで本編放送）で、スズ子の出生の秘密が明かさた上、梅丸少女歌劇団の先輩・大和礼子（蒼井優）が亡くなる衝撃的な激しい展開が一気に描かれた事情を明かした。

　第5週（第21回～第25回）では、スズ子が、ツヤ（水川あさみ）のふるさと・香川を訪ね、法事に出席するように言われて治郎丸和一（石倉三郎）の家に行った際、自分はツヤと梅吉（柳葉敏郎）の実の娘ではないことを知り、ショックを受ける様子が描かれた。第21回からいきなり実の母・キヌ（中越典子）と会い、出生の秘密を知る展開。その後、第24回のラストには大和が出産後、持病が悪化して亡くなったことが伝えられ、第25回では大和のお別れ会も描かれた。

「通常なら別の週に分けて描くかと思います。脚本家・足立紳さんとしては、たたみかける展開といいましょうか、次から次へと物事が起こっていき、解決しないまま次のことが始まる方を好んだという形でしょうか」

　福岡氏の思いはどうか。

「僕も問題が解決できないまま次のことが起こっていく方がリアルかなと思っています。何か起こる時はどんどん起こっていくもの。問題が解決しないまま生きていかなければならないこともありますし、急に起こったりするもの。スズ子が翻弄されながら自分の道を選択する姿を面白く見ることができたらと思います。物語が始まって解決して、始まって解決してではない感じを目指しました」

　今後、中盤、終盤もこうした衝撃的な展開はあるのだろうか。

「スズ子というキャラクターと笠置シヅ子さんをモデルにしていることもあって、どちらかというとエネルギッシュな話が続いていくかと思います」