桜庭和志の長男・大世、“親の七光り”指摘を跳ね返し大金星「意外とできるんだぞ」
“IQレスラー”桜庭和志の長男・大世が10日、「ReBOOT~QUINTET.4~」(神奈川・横浜アリーナ)に出場。プロデビュー戦で柔道・五輪2連覇の内柴正人と対戦し、膝十字で一本勝ちを収めた。試合前から「楽しさ7割」と語っていた大世が会見でデビュー戦を振り返った。
五輪2連覇の内柴正人に膝十字を極める
“IQレスラー”桜庭和志の長男・大世が10日、「ReBOOT~QUINTET.4~」(神奈川・横浜アリーナ)に出場。プロデビュー戦で柔道・五輪2連覇の内柴正人と対戦し、膝十字で一本勝ちを収めた。試合前から「楽しさ7割」と語っていた大世が会見でデビュー戦を振り返った。
あまりに一瞬の出来事だった。父の言葉「勝ちに行く姿勢を見せて」を体現していた。大世は序盤から果敢に攻めていく。オリンピアン相手に足払い。さらに自ら引き込み、クローズドガードに。柔軟性のある長い手足で腕を極めにいく。
内柴も後手に回っていたわけではない。圧倒的なフィジカルで抑え込み。ポジション移動を試みようとする大世を制し、柔道らしい寝技を仕掛けていく。
8分間の試合時間の後半だった。内柴の腕十字を回りながらエスケープした後、立ち上がり、トップのハーフガードへ。肩で大きく息を吸う内柴が一瞬気を緩めたところを見逃さず膝を一気に抱え込み膝十字を極め、タップを奪った。
「負けるか、面白くない試合をしたらみんなが飽きてしまう」。試合前のインタビューで笑顔だった大世だが、こんな不安も口にしていた。「父の名前があるから」など親の七光りを指摘する声も届いていたが、自身も「お父さんの力でしかない」と認めていた。
そんなプレッシャーのなかでの勝利だった。試合後「『ボンボン出てきた』、『バカ息子出てきた』みたいな感じだったと思うので、意外とできるんだぞって」と胸を張る。
格闘技をしている父の姿で強く覚えているのは入場シーンだ。自身初の入場の感想は「逆光であんまり見えなかった(笑)」。それでも「自分に注目されるのは初めてだったのでうれしかった」と振り返った。
今後の夢は父に強さを認められ、クインテットの団体戦に出場することだ。今回の試合を父はどう見たと思うか問われると「お父さんはツンデレなんで、『やったじゃん』くらいな気がする……。あ、でもお父さん1回しか試合してない? ドローですよね? それ言ってやろうと思います(笑)」と白い歯を見せた。
会見が終わると「みなさん実際どっちが勝つと思ってましたか? 正直に言ってください。内柴さんだと思ってた人?」と逆質問。報道陣のほとんどが手を挙げると「よっしゃ! これがしたかったんですよ!」と少年のように喜んでいた。