俳優の永山絢斗容疑者が16日、東京都内の自宅で大麻取締法違反（所持）の疑いで警視庁に逮捕された。公開中の映画『東京リベンジャーズ2　血のハロウィン編―運命―』（英勉監督）に主要キャラクターの場地圭介役で出演中で、続編の『東京リベンジャーズ2　血のハロウィン編―決戦―』（同）が30日に公開を控えており、SNSには「東リべどうなる」など公開の延期や中止などを心配する声も多く見られた。大麻所持とはどのような罪なのだろうか。レイ法律事務所（東京）の西山晴基弁護士に聞いた。

　大麻所持法について国内では法律上、使用について罰則は設けられていない。しかし所持（単純所持）・譲受・譲渡をした場合については5年以下の懲役に処される。営利目的の場合は7年以下の懲役と合わせて、情状により200万円以下の罰金を科すとしている。自宅で栽培し、輸出入をした者については、非営利目的の場合は7年以下の懲役に処される。営利目的の場合は10年以下の懲役と合わせて、情状により300万円以下の罰金が科される。

　量刑については所持していた大麻の量、初犯か再犯か、営利目的の有無などによって変わる。西山弁護士は「単純所持の場合は、初犯で非営利目的なら、起訴されても懲役半年～1年・執行猶予3年が相場」と説明した。

　永山は声で出演する教養番組『ようこそ認知症世界へ』（NHK）の放送を17日に控えており、同局の広報担当者は「事実関係を確認中」と回答した。現時点では差し替えなどをする予定はないという。同日には占い師から「付き合う女によっては、逮捕される」と指摘されていた占いバラエティー番組『突然ですが占ってもいいですか？』（フジテレビ系）の再放送が予定されていたが、こちらについて同局の広報担当者は「総合的判断で、放送を予定していた永山絢斗さんの部分は差し替えて放送いたします」と回答した。

　また主要なキャラクターで出演する映画『東京リベンジャーズ2　血のハロウィン編―決戦―』の公開について、配給先のワーナー・ブラザース映画担当者は「詳細を確認して、どのようにしていくか検討したい」としており、各所対応に追われている。