『第76回 カンヌ国際映画祭』で脚本賞を受賞した映画『怪物』の初日舞台あいさつが2日、都内で行われ、メガホンをとった是枝裕和監督らが出席。脚本を手がけた坂元裕二氏の手によって同賞のトロフィーのお披露目も行われ、観客から大きな拍手を浴びた。

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　坂元氏は「30年前、カンヌに遊びに行ったことがある。遠巻きにレッドカーペットを眺めてすてきだなって思った。今回、監督に連れて行ってもらって、レッドカーペットを歩くことができて、30年来忘れていた夢をかなえることができ、感無量」と喜びを語った。

『カンヌ国際映画祭』への出品は9回目となる是枝監督。今年のカンヌは「最高の滞在だった」といい、「オープニングの上映だったので丸々15日間いられた。こんなに長くいたのは初めて。日が経つにつれて口コミで広がり、街中で声をかけられることも増えた。呼び止められて質問されましたね。映画が広がっている、届いているなと感じた」と現地での熱気を肌で感じた。

　映画祭で出会った人のなかで「印象深かった方は？」と聞かれると、「今回日本からの参加がとても多くって。僕、一番感動したのは（北野）武さん」と明かした。「上映を見させていただいて、上映が終わったあと2ショット写真を撮っていただいたのですが、そこに立っている自分が学生に戻ったような立ち方をしていた。なんか出ちゃった、不思議ですね」とはにかんだ。

　北野監督作品の『首』にも出演し、『首』のキャストとしてカンヌ映画祭に参加した中村獅童は、2ショット撮影を遠目から目撃したという。「すごい2ショットだなって感動していました」と日本を代表する映画監督の組み合わせに心を震わせていた。

　舞台あいさつには安藤サクラ、永山瑛太、黒川想矢、柊木陽太、角田晃広も参加した。