美しさやしなやかさ、おもてなし精神を兼ね備えたレースクイーンの存在が注目度を高めている。日本最大級のカーレース「SUPER GT」（6月3～4日、鈴鹿サーキットで第3戦）で今季、GT500クラスに参戦する名門レースチーム「ARTA」を力強く支えるのが、「ARTA GALS」だ。レースクイーンとしての今季の意気込み、“ならでは”の強みとは。新加入となった32歳メンバー、木村理恵が目指す理想像を聞いた。（取材・文＝吉原知也）

　イベントコンパニオンとして活動し、2016年頃から本格的にレースクイーンの道へ。「単純ですが、自分磨きのためにレースクイーンになろうと思ったのがきっかけです」と明かす。

　抜群プロポーションを持ち、愛称「ラーキム」で親しまれ、サウナ大好きの一面をのぞかせる。そんな木村の「これだけは負けない私の武器」は、SNSだ。

「私は昔からSNSに力を入れており、フォロワー数を伸ばす努力をしています。努力の1つとして、1年の半分くらいはSNSに時間を使っているというくらいに力を入れています！」。魅力全開のSNS発信には陰の努力がたくさんある。「載せる写真にも手を加え工夫して、常に楽しんでいただけるようにし、インスタグラムのコメントはできるだけ皆さんに返せるようにしています。そのかいもあり、現時点ではフォロワー数が18万人を超えました。そして、ツイッターも毎日更新するように心がけ、SNS全体のフォロワー数が増えました」。さらには、今年5月に自身のYouTubeチャンネル「ラーキム」を開設。発信ツールを拡充している。

　SNSで築き上げた影響力・発信力を、レースクイーン界に還元。「SNSを駆使し、チームやレース業界を盛り上げていけるよう頑張りたいと思っております」と力を込める。

　個性、力強さ、美しさ。レースクイーンのコスチュームは1人1人の魅力を最大限に発揮できるように、各チームがデザインにこだわっている。ARTA GALSの衣装への思いは。

「ARTAのコスチュームはエレガント、かつスポーティーがコンセプトになっていて、とてもカッコよくて大好きです。私自身、前々からARTAのコスチュームは気になっており、憧れていたので、今回着ることができてとてもうれしいです！」と喜びを隠さない。

　今季はスタイリッシュな黒を基調としたセパレートタイプがメインだ。「私自身もスポーティーな格好をしたりするのも好きですし、黒系の服をよく着るので、ARTAのコスチュームと自分がマッチできたらイイな……と思っています」と語る。

　今季のレースは熾烈（しれつ）な順位争いが繰り広げられている。自身にとっても新たな第一歩となるシーズンに向けて、「ARTA GALSの中で、私は最年長なので、皆を牽引（けんいん）していけるような存在になりたいです。ただ、まだ頼りないところもあるのと、ARTA1年生なのでGALSの皆と力を合わせてチームを盛り上げていきたいと思っております」。そして、「ARTAファンの方々にも、木村理恵を起用してよかった！　と言われるようになりたいです」と、前を見据えている。

　2023年シーズンのARTA GALSは、真木しおり、はらことは、沢すみれの3人が引き続き参加。新たに木村、今井みどり、藤井マリーの3人が加わり、6人体制で活動を展開している。

●YouTubeチャンネル「ラーキム」
https://www.youtube.com/@riekimura1229/featured