98歳というフランス最年長の男性医師が新型コロナウイルス感染拡大で苦しむ患者と高齢者を救うための貢献で、海外で賞賛を集めている。英公共放送BBCが報じている。

　パンデミックでロックダウン状態のフランス。杖をつきながらも精力的な活動を見せているのがクリスティアン・シェネイ医師。高齢者への感染のリスクが高い状況にも関わらず、大ベテランはパリ郊外でインターネットや電話による遠隔診断に加え、老人ホームへの往診活動を継続。危機的状況で地域の医療活動に貢献している。

「誰もが本当に恐怖している。私もとても注意を払っているが、妻も怖がっている。私は家にウィルスを持ち込むんじゃないかと。彼女は正しいね」

　コロナ禍でも医療活動を止めないシェネイ氏に対して、家族も心配しているという。

　だが、「私はウイルスの感染拡大の中、彼らを見捨てることができない、まだ幸運だ。コロナウイルスは老人ホームに及んでいない。誰かがもたらしたら、大惨事になってしまう」と使命感を示したシェナイ氏。

　99歳の誕生日はすぐだというが、医療活動を止めるつもりはないという。

「もう99歳なので、様々な理由から活動を制限すべきだろう。以前よりも仕事のペースはゆっくりになった。気をつけなければいけないね」

　カタールテレビ局「アルジャジーラ」も「98歳の医師がコロナウイルスと闘う」と特集。人口1万9000人で医師が3人というシュビイラリュの街で奮闘する98歳のドクターは各国から賞賛を集めている。