格闘技イベント「RIZIN」は6日、東京・有明アリーナで行われる「RIZIN.42」（5月6日）の対戦カード発表記者会見を行った。山本美憂が今回の試合を最後に引退することを明かし、涙。最後の対戦相手となる伊澤星花も大粒の涙をこぼした。

　2016年にRIZINのリングでデビュー。MMA初戦のRENA戦は、日本の女子格闘技人気の火を付けた一戦だ。それから13戦を経験し6勝7敗、最後の相手は現女子スーパーアトム級王者で9戦無敗の伊澤となった。

　山本は引退の理由を「今回の試合でMMAを最後にしようと思っています。本当にレスリングのころから気持ちで戦ってきました。100％の気持ちで打ち込めるときでないと試合を出ないというのが自分のルールでした。MMAに対して、自分が現役で戦っていく100％の気持ちがないなと感じたので、今回で最後にしようと思いました」と明かす。

　引退はするが、格闘技から離れるわけではない。「クイーンビーとして」という言葉を何度も口にしながら次なる目標について語った。

「クイーンビーとしての仕事はまだまだあって、城であるYSA（YAMAMOTO SPORTS ACADEMY）で、城を守らないといけないのと、クレイジービーでハチたち（所属選手）をもっと強くしていかないといけません」

　また引退試合について「最後に王者と試合ができるって本当に私は世界一幸せなアスリートだと思っています。本当に神様、家族、仲間、ファンのみなさんに『ありがとう』と伝えたい。試合はすごく良い試合になると思うので楽しみにしていてください」と涙ぐんだ。

　対する伊澤もマイクを持つと声を震わす。「大好きな山本美憂選手の引退試合の相手として選んでいただいて、本当にうれしく思います。（涙）山本選手と山本KID選手はすごく仲が良くて、私も弟の風我がいるので、すごく憧れていた選手です。そんな選手と最後の試合ができて本当にうれしいので、山本選手の格闘技人生のなかで1番最高の試合を一緒に作っていこうと思います。山本選手よろしくお願いいたします」と大粒の涙を流しながら誓った。

　同大会には実の息子で格闘家の山本アーセンも出場する。