ハイビームをつけたままの走行は「目つぶし行為」 大型トラック運転手の投稿が共感を呼ぶワケ

「ハイビーム」の正しい使い方について指摘するツイッターが議論を呼んでいる。投稿主は、日頃から安全運転や交通マナーに関する発信を続けている現役の大型トラック運転手・ハナさん(@kurumabaka7)。今月上旬、「車を運転しているのに『ハイビーム』を知らない人が居るのはなぜですか?」と問題提起すると、ドライバーからは共感の声が相次いだ。ハナさんに投稿の意図を聞いた。

夜間ライトをつけて道路を走る車(写真はイメージ)【写真:写真AC】
夜間ライトをつけて道路を走る車(写真はイメージ)【写真:写真AC】

「対向車からライトが目に入ると、まっ白になって全然見えません!正直怖いです」

「ハイビーム」の正しい使い方について指摘するツイッターが議論を呼んでいる。投稿主は、日頃から安全運転や交通マナーに関する発信を続けている現役の大型トラック運転手・ハナさん(@kurumabaka7)。今月上旬、「車を運転しているのに『ハイビーム』を知らない人が居るのはなぜですか?」と問題提起すると、ドライバーからは共感の声が相次いだ。ハナさんに投稿の意図を聞いた。

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「車のヘッドライトについて、車を運転しているのに『ハイビーム』を知らない人が居るのはなぜですか?これは使うべき場面と使ってはいけない場面がハッキリしています。
『ハイビーム』というのは車関係の仕事をしている人や、車好きの人だけが知っているような特殊なことではないですよ?」

 ハナさんが投稿すると、ハイビームについて同様の疑問を抱いていたドライバーからのリプライが相次いだ。

「そもそも今ハイビームなのかロービームなのか理解していないドライバーが多過ぎて困ります」

「マジ!本当に同意します。対向車からライトが目に入ると、まっ白になって全然見えません!正直怖いです」

「自動車学校で習ったはずなんだが、本当に知らない人が多い」

「ハイビームで走ってきて眩しいからパッシングすると大体『あらやだぁ!何パッシングしてるの?』って顔してるので殺意が湧きます」

「LEDヘッドライトでハイビーム、眩惑されて後方確認出来ず交差点で自転車巻き込みそうになった 切替できないひとは夜間乗らないでほしい」

「先日後続車がハイビームオンリーで走行してました マジで煽り運転案件です」

「説明書読まないからハイビームとロービームの使い方知らないんだよ」

 また、「オートハイビームが装備されているのが関係していると思う。オートハイビームのローハイ切り替えのセンサーがポンコツのケースがあり、反応が遅いのがある」「勝手にローから切り替わっちゃうせいで周囲の車に迷惑かけるシステムがありますね」とオートハイビームの不十分な性能を問題視する声もあった。

 コメントを総合すると、対向車がハイビームをつけたまま走行するため、まぶしさのあまり運転に影響が出るケースが大半のようだ。法律的には夜間の通常走行はハイビームで、前方車がいたり、対向車とすれ違うときにはロービームに切り替える必要がある。照射距離はロービームが40メートル、ハイビームが100メートルほど。本来、広範囲のライト照射によって安全を守るためのハイビームが、誤った使い方をされて他のドライバーを危険にさらしているなら、ゆゆしき問題と言える。

 ハナさんに投稿の意図を聞くと、「最近では(正確には年々)車自体に興味がないだけでなく、運転にも全く興味がない人が運転しているように思えます。車の運転が『大好き・好き・普通・あまり好きではない』というのは個人の自由ですが、運転するのであれば責任が伴います。しかし、最近では『責任』というものが全く頭にないようで、今回ツイートした『ハイビーム』も、それが顕著に現れていると思います」と指摘。

「車を運転するということは『自分の命を落とす』『他人の命を奪う』可能性があるということを十分に理解する必要があります。それすら理解できない、興味も持てないという場合には車を運転すべきではありません。『エンジンやトランスミッションの詳しいことは分からない』は通りますが、教習所でちゃんと習っている『ハイビームが分からない』は通りません」と、続けた。

 技術の進化で車にどんどん便利な機能が搭載され、ドライバーも車任せになっていると主張する。最低限のルールや車への知識を持って乗ってほしいと訴える。

 ハナさんはハイビームのまま走行する車を「目つぶし行為」と表現。「そこまで大きくない道路を走行中ですと、本当に対向車の光以外は見えなくなる可能性があります。また、ハイビームの光を直視してしまった場合にはすれ違い終わってからも、目が回復するのに時間がかかるため非常に危険です」と力を込めた。さらに、ハイビームの使用が想定外のトラブルにつながることもあるとし、「なぜトラブルの原因になるかと言うと、やっていることは『あおり運転』だからです。自分から周りを攻撃していれば、いつかトラブルになります」と、注意を呼びかけた。

 ツイートが反響を呼び、「一人でも多くの方に運転に興味を持つと同時に、責任を持ってもらえれば」と話したハナさん。公道上では迷惑運転になるハイビームの常時照射。対向車や前走車がいるにもかかわらず、無意識でやってしまっているなら、あらためて操作方法を確認し、安全な運転を心がけたい。

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