現役高校生シンガー・酒寄楓太が新曲で魅せた成長「いつか大きなステージでライブをやりたい」

恋愛リアリティー番組「今日、好きになりました。」(2020年夏、AbemaTV)に出演し“最強弟キャラ”として10代女性ファンのハートを射止め、「第8回全国制服アワード」では「日本一制服が似合う男子高校生」としてグランプリを獲得した新人アーティスト・酒寄楓太が新曲「SideTo Side」を発表した。甘いルックスと飾りけのないキャラクターに加え、新曲をリリースするたびに進化する歌声にファンからは「歌めっちゃ上手」と絶賛する声が上がっている。そんな18歳になった現役高校生の素顔に迫った。

酒寄楓太【写真:ENCOUNT編集部】
酒寄楓太【写真:ENCOUNT編集部】

プロを夢見たサッカー少年に衝撃を与えた東京ドームのコンサート

 恋愛リアリティー番組「今日、好きになりました。」(2020年夏、AbemaTV)に出演し“最強弟キャラ”として10代女性ファンのハートを射止め、「第8回全国制服アワード」では「日本一制服が似合う男子高校生」としてグランプリを獲得した新人アーティスト・酒寄楓太が新曲「SideTo Side」を発表した。甘いルックスと飾りけのないキャラクターに加え、新曲をリリースするたびに進化する歌声にファンからは「歌めっちゃ上手」と絶賛する声が上がっている。そんな18歳になった現役高校生の素顔に迫った。(取材・文=福嶋剛)

「東京出身のシティーボーイです!」と自己紹介から笑顔でスタートしたインタビュー。少年時代の夢はプロサッカー選手だった。

「憧れはクリスティアーノ・ロナウド選手で幼稚園から地元のクラブチームに入って中学でもサッカー部に入ってトップ下で9年くらいやっていました。ドリブルとパスが得意で完全にサッカー漬けの毎日でした。もしプロになれなかったとしても将来はサッカー関係の仕事に就きたいって思っていました」

 迷うことなくサッカーの道を進もうと決めていた中学2年生のとき、母親に連れられて見に行った東京ドームのコンサートで稲妻が走った。

「西島隆弘(元AAA)さんのライブを見に行ったんです。母親が大好きで僕はまだ曲も知らないときでしたが、見た瞬間に衝撃を受けて、歌もパフォーマンスもすべてがヤバいと思って『自分もこういうステージに立ってみたい』って思いました。でもやりたくてもそういう機会もないし、友達とカラオケに行っても自分の声が嫌いだったから絶対歌わなかったですし。ただ漠然と大きなステージに立ちたいってそう思いました」

 そんなとき、友人と歩いていた原宿でスカウトされた。

「中学3年生のときでした。たまたまサッカー部のみんなと原宿を歩いていたら何社かの人にスカウトされたんです。やるなら音楽を目指したいと思って今の事務所にお世話になろうと決めました」

 そして事務所の大先輩のステージを見たとき、さらに自分がやりたい方向が定まったという。

「三浦大知さんのライブを拝見して、歌もダンスもものすごくて、特にライブのステージ全体に物語があってめちゃくちゃ感動しました。『いつかこういうライブをしたい!』って思いましたし、そのためには自分の歌と向き合っていかなくちゃって思いました」

 初めてのレコーディングは今でも忘れられない。

「最初はやっぱり『自分の声ってどんなふうにみんなに聴こえているのかな?』って気になって。自分の声を聴き返すときに恥ずかしくて思わず耳を塞いでしまったんです(笑)。でもそのあと好きなラップをやらせてもらったり、オートチューナーをかけた声に挑戦したり、少しずつ慣れてきて、今回の『SideTo Side』は実は出すまでに2年くらい掛かったんですが自分が歌いたい曲に出会ったっていう感じなんです」

 歌と向き合った2年間。新曲ではそんな成長した姿を見せられたという。

「変声期も終わりましたし、事務所に入った頃とは身長も顔つきも変わりましたし、新しい自分をここから見せていきたいと思っています」

 新曲「SideTo Side」の本格的なレコーディングは今までにない刺激だった。

「今まではパソコンに取り付けたマイクに向かって歌っていたんですが、生まれて初めてレコーディングブースに入って歌入れを経験しました。すぐに終わるのかなと思ったら、録音したものを何度も聴いて話し合って、また歌い直すという作業を繰り返したり、僕が良いと思ったテイクでもプロデューサーさんがNGを出して、どこが良くないのか知ることであらためて自分の歌声と向き合いました。出来上がった曲を聴いて音楽ってこういうふうに作っていくんだって感動しました」

歌を軸にミュージカルや芝居にも挑戦したいと話す【写真:ENCOUNT編集部】
歌を軸にミュージカルや芝居にも挑戦したいと話す【写真:ENCOUNT編集部】

ミュージカル「テニスの王子様 4thシーズン」にも出演

 次の目標はライブだ。

「ライブ映えする新曲ができたので、やっぱり早くライブをやりたいです。いつか自分にしかできないステージを作ってみたいです。それが大きな目標です」

 さらに舞台の挑戦も決まった。来年1月に開催されるミュージカル「テニスの王子様 4thシーズン 青学vs氷帝」で「日吉 若」を演じる。

「ちょうど1年くらい前に演技にも興味を持ってレッスンを始めたんです。そしたら自分じゃない人物を演じるってこんなに楽しいんだと思いました。今回の役も僕とは性格が真逆なんですけど、それが面白くて」

 ようやくエンターテイナーへの第一歩を踏んだ酒寄。今は好奇心しかない。

「ここ数年で興味がないとか嫌いという先入観がなくなって、どんなことも面白いという意識に変わってきました」

 子どもと大人の境目の18歳。これからどんな大人を目指していきたいのかと聞くと少し照れながら「母親です」と答えた。

「僕の母親はめっちゃかっこいいんです。メンタルがものすごく強いんです。母親から学んだことはいっぱいありますし、僕も母親みたいに強い大人になりたいです」

□酒寄楓太(さかより・ふうた)中学生より音楽活動をはじめ、高校1年生の10月に楽曲をYouTubeで発表。飾らない正直な高校生ならではの等身大の気持ちを歌った楽曲が評判になる。2020年4月「今日、好きになりました。」第28弾(夏空編)~第29弾(金木犀編)に出演。番組内で最強弟とキャラとして一躍10代女性を始め熱狂的女性ファンを獲得。21年「第8回全国制服アワード」男子グランプリ受賞。

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