女優の戸田恵梨香、永野芽郁が23日、都内で行われた映画「母性」初日舞台あいさつにメガホンをとった廣木隆一監督、原作者の湊かなえ氏とともに出席した。

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　累計発行部数120万部を突破した湊氏の同名小説を実写映画化。娘を愛せない母・ルミ子（戸田）と、母に愛されたい娘・清佳（永野）の母娘関係をそれぞれの視点で描く。

　内容にかけて「母親になるならどんな母親になりたいか？」と聞かれた戸田は、「（ルミ子の母を演じた）大地真央さんを見ていて、いつでも笑顔でいるお母さんってやっぱりすてきだなって思った。自分も笑顔で過ごすために心のゆとりを持ちたいし、穏やかな家庭を築きたい」と回答した。

「自分が母親になるイメージまだできない」という永野は、悩みながらも「私自身が母と仲が良いので、その日の出来事や良いことも悪いことも共有できる母なりたいです」と笑顔で語った。

　舞台あいさつに登壇した原作者の湊氏は、本作を執筆中に「映像が浮かんでいた」と明かす。「ルミ子や清佳の表情や頭の中にあったはずなのですが、映画を見たら『このセリフはこんな表情で言っていたのか』と2人に教えてもらったような気がします。全部が上書きされました。（以前浮かんでいた映像は）もう思い出せません」とキャストの演技を絶賛。戸田は「恐縮です」とうれしそうにほほ笑んだ。

　戸田は本作について「おもしろいとか楽しいとか感じる作品ではない。人が普通に過ごしていく中で気づけなかったことをハッと気付かせてくれる。母になる人、いま母として過ごしている人が、今の自分がどうなのか振り返るきっかけになる作品」とコメントして。「前を向くきっかけになれたらうれしい。みなさんの感想を聞けることを楽しみにしている」と呼びかけた。