沢城みゆき「鬼太郎をやっている意識がない」 水木しげる作品は「死生観が全く違う」

声優の沢城みゆきが20日、東京・調布市グリーンホールで行われた「ゲゲゲ忌 2022」トークセッションに登場した。当日は声優の梶裕貴、水木しげるさんの長女・原口尚子さん、アニメーターの古賀豪と佐藤順一、追崎史俊も登壇し、水木作品への思いを語った。

「ゲゲゲ忌 2022」トークセッションに登場した沢城みゆき【写真:ENCOUNT編集部】
「ゲゲゲ忌 2022」トークセッションに登場した沢城みゆき【写真:ENCOUNT編集部】

2023年秋公開の映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」で鬼太郎役を演じる沢城

 声優の沢城みゆきが20日、東京・調布市グリーンホールで行われた「ゲゲゲ忌 2022」トークセッションに登場した。当日は声優の梶裕貴、水木しげるさんの長女・原口尚子さん、アニメーターの古賀豪と佐藤順一、追崎史俊も登壇し、水木作品への思いを語った。

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 調布市では名誉市民・水木さんの功績をたたえ、毎年命日の11月30日を「ゲゲゲ忌」とし、水木さんゆかりの地を巡るイベントなどを開催している。今回のイベントでは2023年秋に公開される映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」で鬼太郎役を演じる沢城が同作をアピールした。

 映画「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」は2018年から20年までに放送されていたテレビアニメ版をベースとした映画版。古賀が監督を務め、鬼太郎の誕生に隠された謎に迫るストーリーを描く。

 古賀監督は「現代パートと過去パートに分けて、過去パートは昭和30年代と設定しました。大人向けのドラマになっていますんで、受け入れていただけるといいかな。見たことのない鬼太郎になると思う」と同作を紹介。18年版から鬼太郎を演じている「2年間演じて、どれくらい(心を)開くか開かないかという問題がありました。最初はヒロインの(犬山)まなちゃんと同じ目線から作っていき、だんだん鬼太郎側に寄っていったんですけど、立ち位置の推移はありました」と役作りの苦労を明かした。

 梶から「皆が知っている鬼太郎をどういう気持ちで演じたんですか」と聞かれた沢城は「鬼太郎をやっているという意識がないんです。戸田(恵子)さんみたいにやってくださいって言われたら鬼太郎をやるんだという感じになってしまう。原稿にあるのは私が見てきた鬼太郎とは違うので、これならやりようがある。すごく気が楽でした」と明かした。続けて、「鬼太郎に期待していて、立派にしようとしていたんですね。それを軌道修正したことがあるんです。理想はちゃんとあるけど実際は立派ではない。鬼太郎はすごい不思議なバランスだなと思っています」と自身の鬼太郎像を語った。

 今年は水木さんの生誕100年に当たる。MCから「水木作品の魅力はなんですか」と質問が上がると、沢城は「本当に死というものが前提にある、死生観が全く違うんだな思います。でも生を諦めているわけではない。このメッセージを伝えたいというわけではなくて水木先生のライフが乗っかっているというか、ほかの漫画とは同じようには読めないですね」と明かした。

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