1日1キロ以上を食べるヨーグルトマニア 異色な経歴を歩む女性が沼にハマった理由

ヨーグルトを食べるときに、味の違いを深く考えたことはあるだろうか。28日に「ヨーグルトの本」(エムディコーポレーション)が発売された。大手からご当地まで国内300種類超えのヨーグルトを紹介・解説。さらに乳業の歴史・背景などが詰まっている。まるでヨーグルトの専門書だ。執筆したのは、「カップヨーグルト研究会」名義で活動するヨーグルトマニアの向井智香さん。SNSでヨーグルト情報を発信しながら、ヨーグルトや酪農関連のイベントに出演。現在は商品プロデュースも手がけ、“ヨーグルト活動”そのものを仕事にしている。今回は本発売イベントが行われた会場で、向井さんにこれまでの歩みを聞いた。

1日1キロ以上のヨーグルトを食べ解説するヨーグルトマニア・向井さん
1日1キロ以上のヨーグルトを食べ解説するヨーグルトマニア・向井さん

28日に「ヨーグルトの本」発売、著者の向井智香さんインタビュー

 ヨーグルトを食べるときに、味の違いを深く考えたことはあるだろうか。28日に「ヨーグルトの本」(エムディコーポレーション)が発売された。大手からご当地まで国内300種類超えのヨーグルトを紹介・解説。さらに乳業の歴史・背景などが詰まっている。まるでヨーグルトの専門書だ。執筆したのは、「カップヨーグルト研究会」名義で活動するヨーグルトマニアの向井智香さん。SNSでヨーグルト情報を発信しながら、ヨーグルトや酪農関連のイベントに出演。現在は商品プロデュースも手がけ、“ヨーグルト活動”そのものを仕事にしている。今回は本発売イベントが行われた会場で、向井さんにこれまでの歩みを聞いた。(取材・文=コティマム)

 向井さんを“ヨーグルトの沼”に引き込んだのは、2011年に森永乳業から発売された「ギリシャヨーグルト パルテノ」だ。そのおいしさにハマり、さまざまなヨーグルトを買うように。商品情報をフェイスブックの友達限定で投稿していく内に、気づけばレビューは100を超えていた。すると当時のパートナーから「もったいない!これは世の中に出さなきゃだめだよ!」と言われ、ブログ型SNS「Tumblr」にレビューを投稿。これがバズり、ヨーグルトメーカーや酪農関係者からオファーがくるようになった。

――ヨーグルトを軸にお仕事されていますが、それまでは何をされていたのですか?

「もともと芸術家になりたくて、大学院で映像芸術を学んでいました。芸術表現のひとつとして映像の手法を勉強し、カメラを担いで撮影していました」

――芸術家! 卒業後は芸術活動を?

「芸術家になろうと思っていたので就職はせず、大学で非常勤のデザイン講師をしたり、自分でも個展を開いたりしていました。またフリーランスでウェブデザイナーの仕事もしていました」

――「パルテノ」に出会ってヨーグルト活動がスタートしたそうですが、他のヨーグルトと何か決定的な違いがあったのでしょうか?

「“ギリシャヨーグルト”というジャンルが日本で初めて大手メーカーから出たのがパルテノです。『ヨーグルトにジャンルがあるんだ』と意識したのがパルテノでした。『こんなにおいしいヨーグルトがあるんだから、他にもおいしいものがあるに違いない!』と思って、探すようになりました」

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