伊藤かずえの愛車シーマ、レストア費用を日産担当者に聞いた 新車時は500万で購入

女優・伊藤かずえの愛車シーマのレストア完成お披露目会が7日、東京・銀座のNISSAN CROSSINGで盛大に行われた。1990年式の30年間乗った初代シーマが約8か月間のレストアで新車同然に復活。伊藤は除幕された瞬間、涙を流し、親子2代にわたって乗り継いでいくことを明かした。メーカー側にとっても異例となった今回のレストア。こだわった点や難しさを、担当の日産自動車・松村眞依子氏に聞いた。

鍵の授与式に臨んだ伊藤かずえ(右)と日産の松村眞依子氏【写真:ENCOUNT編集部】
鍵の授与式に臨んだ伊藤かずえ(右)と日産の松村眞依子氏【写真:ENCOUNT編集部】

心掛けたのは「とにかく誠実なレストア」

 女優・伊藤かずえの愛車シーマのレストア完成お披露目会が7日、東京・銀座のNISSAN CROSSINGで盛大に行われた。1990年式の30年間乗った初代シーマが約8か月間のレストアで新車同然に復活。伊藤は除幕された瞬間、涙を流し、親子2代にわたって乗り継いでいくことを明かした。メーカー側にとっても異例となった今回のレストア。こだわった点や難しさを、担当の日産自動車・松村眞依子氏に聞いた。(取材・文=水沼一夫)

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――今回のレストアによってシーマに新たな機能ありますか?

「もともと伊藤様ともレストアの方向性をお話させていただきました。レストアといっても改造まで含めてできると思うのですが、我々としてはご希望に沿った元のシーマの状態に一番近い形が一番お愛着があるということでしたので、なるべくあるものは取り寄せました。シートについては現行のものがすでに市販になかったんですけど、(同じタイプに)再現することで当時のシートに近い形になったり、とにかく誠実なレストアというのを心掛けました」

――当初のシーマにないものは搭載されていない。

「そうですね。先進技術を搭載したりとかはしてなくて、今のシーマをより運転しやすく、安全に、長く乗っていただけるようにっていうところ心掛けてレストアしました」

――最も苦労された点は。

「当社はいろんなレストア事業といって、(展示車などの)ヘリテージ再生クラブとかもあるんですけど、今回、伊藤さんという個人の本当に普段から乗っていらっしゃる車でしたので、戻すときも細心の注意を払いました。やはり個人のお車、大事にされている愛車というところで、取り扱いのすべてに置いて、みなさん気をつけて工程作業に携わってやっていたと思います」

――栃木で走行テストも行いました。

「いくつか工程があるんですけど、ウチの会社の専門のドライバーが基本的な走る、止まる、曲がる、進むっていうところをテストしました。ベースがあるんですが、いくつかの工程を新車のとき同様に、今回の車もその工程全部、基準を満たしているかっていうところをチェックしました」

――すでに30年乗っています。あとどのくらい乗れるのでしょうか。

「伊藤さんから『あと30年乗りたい』というお話がありましたので、そこぐらい乗れるように目指して今回のレストアは行っています。同じシーマでも使い方によって長く乗れるかどうか決まってくると思うんですけど、伊藤さんがすごく丁寧に乗られていて、まめにディーラーに通われていた。車のお手入れをすごく丁寧にされていた。こういう段階では、まだしばらくは乗っていただけるんじゃないかと技術者も言っています」

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