「あんた、地獄に堕ちるよ！」の決めゼリフでお茶の間の人気を集めた占術家の細木数子さんが死去していたことが分かった。享年83。細木さんのめいで養女のかおりさん（42）が10日、インスタグラムで「悲しい出来事がありました」と切り出し、「母・細木数子が呼吸不全で8日に満83歳で永眠しました」と報告した。

　かおりさんによると、細木さんは数日前まで「鰻が食べたい」と言っておいしそうに食べていたが呼吸不全に陥り、帰らぬ人となった。本人は以前から、病院で逝くのは絶対にイヤと話していたそうで、かおりさんは「その通り大病することなく自宅で過ごせたし、希望通り家族が見守るなか自宅で最期を迎えたことは良かったのかなと思います」と、晩年は穏やかに過ごしていたことを明かしている。

　細木さんは「六星占術」を世に知らしめ、占術の本を大ヒットさせたことで知られる。歯に衣着せぬ物言いで人気が上昇。2004年にスタートした人生相談バラエティー番組「ズバリ言うわよ！」（TBS系）では家族愛などを力説し、女子高生を感涙させるなど幅広いファンを獲得した。番組は13～15％の安定した好視聴率をキープし、特番では瞬間最高視聴率が30％を超えることもあった。

「年齢を重ねても色気のある人でした」とはテレビ関係者だ。

「70歳近いのに、何とも言えない色気を発散していました。体から香水と体臭がミックスした香りを漂わせて、男性スタッフはうっとりしてしまうんです。あの香りは香水だけではない。持って生まれた芳香でしょう。番組のみんなで食事するときは、周囲の人がちゃんと食べているかと気を使ってくれた。若い男性スタッフが金銭的に困っていると食事をごちそうしてあげたり、援助をしてあげたりもしていたようです」

　出版関係者の間でも評判が良かった。

「10年ちょっと前だったかな。ある雑誌でインタビューを企画したんです。カメラマンや記者など数人が待っていると細木さんが現れ、『おまたせ～。まずはハグしましょ』と笑いながら、全員と軽く抱き合ってあいさつしてくれた。色白で気品のある顔立ちのうえ豊かな胸を押し付けるようにハグしてくれるので、ドキドキしてしまいました。取材が始まると、『これって男性が読む雑誌よね。だったらちょっとエッチな話をしたほうがいいかしら』とこちらの意図を汲んで存分に語ってくれた。テレビで見せるコワモテ風のイメージと違い、サービス精神旺盛で気さくな人なので拍子抜けしたほどでした」（ベテラン編集者）