「笑わすプレッシャーはなかった」陳内将&梅津瑞樹、お笑いコンビ役の舞台裏語る

人気劇団「ヨーロッパ企画」の上田誠氏らが脚本を手掛ける「あいつが上手(かみて)で下手(しもて)が僕で」(日本テレビ10月6日24時59分、読売テレビ10月9日24時58分)は異色の深夜ドラマだ。4組の売れないお笑い芸人コンビが、寂れたお笑いライブハウス「湘南劇場」で奮闘する人青春群像劇。舞台で活躍する人気若手が勢ぞろいし、12月には舞台版が東京・大阪で上演されることも決まっている。「アマゲン」としてコンビを組む陳内将(33)と梅津瑞樹(28)が舞台裏を語った。

「あいつが上手で下手が僕で」の舞台裏を語った陳内将(右)と梅津瑞樹【写真:舛元清香】
「あいつが上手で下手が僕で」の舞台裏を語った陳内将(右)と梅津瑞樹【写真:舛元清香】

異色の深夜ドラマ「カミシモ」で売れないお笑いコンビ「アマゲン」演じる

 人気劇団「ヨーロッパ企画」の上田誠氏らが脚本を手掛ける「あいつが上手(かみて)で下手(しもて)が僕で」(日本テレビ10月6日24時59分、読売テレビ10月9日24時58分)は異色の深夜ドラマだ。4組の売れないお笑い芸人コンビが、寂れたお笑いライブハウス「湘南劇場」で奮闘する人青春群像劇。舞台で活躍する人気若手が勢ぞろいし、12月には舞台版が東京・大阪で上演されることも決まっている。「アマゲン」としてコンビを組む陳内将(33)と梅津瑞樹(28)が舞台裏を語った。(取材・文=平辻哲也)

 舞台「東京リベンジャーズ」にて、ドラケンこと龍宮寺堅を演じた陳内と、鴻上尚史氏が主宰する「虚構の劇団」のメンバー、梅津が共演するのは4度目。

「最初は僕が小学生、梅津がタイムパトロール。2回目は、母をオレオレ詐欺で失った人とその原因を作ったかけ子。3回目が鬼にもなれなくて、人もなれなかった人と人間……」と陳内。2人は「だから、やりやすかったですね」と口をそろえる。

 2人が演じるのは劇場の最年長者・現多英一(陳内)と作家志望の少しナゾめいた天野守(梅津)によるコンビ「アマゲン」。

 陳内が「現多は一貫してお笑いを愛している男、芸人たちの中で最年長っていうだけのものをちゃんと持っていれば、いけるかなと思っていましたね。誰かを立てる役回りだったので、みんなが盛り上がるように裏で転がせられたらいいかなっていう心持ちでした」と話せば、梅津は「僕は感情を出さないクールな役でしたが、もっと肉づけして面白さを出していきたいなと思いました。気持ち悪さだったり、会話にちょっと違和感を入れて、見る人に何なんだろうって思わせようとしました」と説明する。

 ともに芸人役は初めて。「台本には、まったくウケないとあったので、笑わせようということには全然プレッシャーはなくて……。ただ、後半、ウケる場面もあったので、そこはめちゃくちゃ練習しました。テストでは、笑わせると決められた部分ではないところで、笑いが起こったり、その瞬間に、ネタが飛んでしまうこともありました」と陳内は振り返る。

 芸人を演じる上で心掛けたことはあるのか。「人前で漫才を見せるのは初めてではないんです。21歳の時に、事務所の先輩の『ザ・ゴールデンゴールデン』のきたざわひとしさんに、『漫才師になるのが夢だったんです』と言ったら、舞台のカーテンコールの時に5分くらいの漫才を披露させてもらったこともあったんです。今回も、芸人さんのマインドを大切に演じさせてもらいました」(陳内)。

「サマータイムマシン・ブルース」や「曲がれ!スプーン」が映画化もされている劇団「ヨーロッパ企画」の台本について、陳内は「とても面白いですね。僕らのメインエピソードは後半が多いですが、前半でも爪痕を残せるようになっていて、みんなが目立つようになっている。上田さんは普段あて書きで書く人だそうで、ただ1度もお会いしたことはないのであて書きでは書けないはずなんですが、キャラクターには近いものを感じました。うちのマネジャーか、どこかのプロデューサーさんから俺の噂話がいっているんじゃないかというくらい」と話す。

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